なぜ日本メーカーはマツダ以外、積極的にクリーンディーゼルを投入しないのか?

欧州車にはディーゼルモデルが多数あるが、国産車ではマツダ車以外にはほとんど設定がない。日本では長くディーゼルが敬遠されてきた背景があるものの、技術も進化し、世間の評価も変わってきた。それなのになぜディーゼルのラインナップは増えないのだろうか?

文:鈴木直也
ベストカー2017年3月10日号


問題はビジネスとして成立するのか?

これはまぁ、技術的な問題というより「作っても利益を上げる自信がない」という経済的な事情が大きいのではないでしょうか? 現代のクリーンディーゼルは排ガスの後処理にえらくコストがかかるから、価格がどうしても高くなる。日本市場ではもうそれだけでアウト。欧州市場なら価格に見合った燃費性能があれば買ってもらえるけど、アウェイでディーゼルを売るのはトヨタですら難しい(ゆえにディーゼルはBMWから買ってる)。

マツダだけがこの難題をクリアできた理由は、ひとつにはSKYACTIV-Dで貴金属触媒を使わず排ガス後処理コストの安いクリーンディーゼルが実現できたことため。また、もうひとつに、マツダが伝統的に欧州市場で強かったことも重要だ。つまり、いいディーゼルエンジンさえできれば、きちんとビジネスとして回せる自信がマツダにはあった。こっちがむしろ重要だったと思う。

クリーンディーゼルが搭載されている現行国産車
■マツダ
・デミオ
・アクセラ
・アテンザ
・CX-3
・CX-5
■三菱
・パジェロ
・デリカD:5
■トヨタ
・ランドクルーザープラド

プラドに積まれる2.8Lの新型1GD-FTVエンジン。国内仕様では177ps/45.9kgmのスペックとなる