【公道試乗】超絶進化のBMW5シリーズに陶然!

2月から販売開始となった7代目BMW5シリーズ。ボディは先代と比べ全長が30mmほど長くなったものの、重量はマグネシウム合金を積極的に採用して約80kgもの軽量化を実現している。さてその走りは? 試乗レポートをお届けしよう。

文:岡本幸一郎/写真:茂呂幸正
ベストカー2017年3月26日号


7シリーズゆずりのクオリティ

7年ぶりのモデルチェンジで7世代目を迎えたBMW5シリーズ。従来型よりもエレガントさの増したスタイリングは、まさしく7シリーズの弟分という感じ。ドライバー中心に設計されたインテリアも上質そのもの。内外装とも見た目の印象は上々だ。

7シリーズでも話題になった「ジェスチャー・コントロール」や遠隔操作による、車外から駐車できる機能もしっかり設定される。

BMWのニューモデルとなれば、むろん“駆け抜ける歓び”に期待せずにいられないわけだが、ひとつには骨格で実に140kg、新旧比で80kgもダイエットしたという大幅な軽量化がポイントとなる。

また、523dの直4、2Lディーゼルはアドブルーを用いた新規のエンジンとなったのだが、これがなかなかのもの。190ps/400Nmというスペックは従来と不変ながら、ディーゼルらしい力強さはそのままに、より音や振動などディーゼルのネガな部分が気にならなくなっている。アイドリング付近では感じるものの、走り出してしまえば、ディーゼルだと教えられなければわからないくらいだ。

また、クラス最良の0.22というCd値を実現した空力性能も新型5シリーズの特筆点のひとつ。JC08モード燃費は523dで従来の16.6km/Lから21.5km/Lへと大幅な向上を果たしたというからたいしたものだ。

いっぽうで、直6、3Lガソリン直噴ターボの540iのすばらしい吹け上がりを味わうと、やはり感心せずにいられない。どちらが好きかと訊かれたら、やはり断然コッチであることは否めない。

ドライブフィールは極めて軽快でなめらか。乗り心地は快適そのものだ。可変サスの与えられるMスポーツはよりフラット感があり、ハンドリングも俊敏になる。19インチのランフラットタイヤを履くとは思えないほどしなやかだ。

また、後輪操舵も行なう「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」による俊敏でかつ安定性の高いハンドンリングにもさらに磨きがかかり、しかもほとんど違和感がなくなっている。

BMWの方程式に則ったインテリア。非対称なフォルムのセンターコンソールはドライバー側に傾けられている

技術面では、時代の要求に対応すべく、数々の先進的な装備が採用されている。部分自動運転機能についても、7シリーズのものよりも認識能力が進化し、隣の車線を走行する車両との側面衝突の回避を図る「アクティブ・サイド・コリジョン・プロテクション」という他社にはない新機能の設定も特筆できる。

ほどなくプラグインハイブリッドや、5シリーズセダンでは初となる4WDモデルなども続々と投入予定というから期待して待つことにしよう。

5シリーズとなれば後席に人を乗せていかに快適に移動できるかということも問われると思うが、その点でも新型5シリーズは本当にすばらしい仕上がり

BMW523d 主要諸元
■全長×全幅×全高:4945×1870×1480mm/ホイールベース:2975mm/車両重量:1700kg/駆動方式:FR/乗車定員:最大5名/エンジン:2L 直列4気筒ディーゼルターボ/最高出力:190ps/4000rpm/最大トルク:40.8kgm/1750-2500rpm/トランスミッション:8AT/燃費:21.5km/L[JC08モード燃費]/車両本体価格:698万円(税込み)

BMW540i 主要諸元
■全長×全幅×全高:4945×1870×1480mm/ホイールベース:2975mm/車両重量:1760kg/駆動方式:FR/乗車定員:最大5名/エンジン:3L 直列6気筒DOHCターボ/最高出力:340ps/5500rpm/最大トルク:45.9kgm/1380-5200rpm/トランスミッション:8AT/燃費:12.5km/L[JC08モード燃費]/車両本体価格:986万円(税込み)