高価格なハイブリッド車 元を取るには走行距離14万km以上が大半

ハイブリッドといえば、圧倒的に燃費がいい半面、ガソリンエンジン車に対して20万円以上価格が高いケースがほとんどだ。ハイブリッドを買ってガソリン車に対する差額を取り戻すには何万km走る必要があるのか。

文:渡辺陽一郎、編集部/写真:池之平昌信、平野学、茂呂幸正


鍵は価格と燃費、エコカー減税の“差”

ハイブリッドのメカニズムは、ガソリンエンジンに比べて、最小限度でもモーター+駆動用電池+制御機能が加わる。

価格も高く、10馬力以上のモーターを搭載したハイブリッドでは、少なくとも20万円は上乗せされる。車種によってはハイブリッドの価格が100万円近く高い。

そこで気になるのが、どの程度の距離を走れば、ハイブリッドの搭載に伴う価格アップを燃料代の差額で取り戻せるかだろう。なるべく短い距離で取り戻せたほうがトクをする。

損得勘定に影響するのは、主にガソリンエンジン車とハイブリッド車の価格差、および燃費の差で、燃料代の相場も関係する。

新型スイフトにはハイブリッドとガソリンエンジン車がともに設定されていて、その価格差は約15万円。これでもハイブリッドとガソリン車の価格差は小さいほうだが、何km走ればハイブリッドによる価格増はペイできるのか……(気になる答えは次ページへ)

車両の価格差が小さく、燃費の差は大きく、燃料代の相場が高ければ、ハイブリッドがトクになるわけだ。

装備の違いにも注意したい。同じ名称のグレードでも、ハイブリッドにはLEDヘッドランプを標準装着するなど、装備を充実させる場合がある。

購入時にはエコカー減税も重要だ。2017年4月に改定されるが、ハイブリッドは免税、ガソリンエンジンは減税対象外の車種では、実質負担額の違いが大幅に縮まる。

以上のような傾向があるため、1.5L以下のハイブリッドは、全般的に車両の価格差を燃料代の差額で取り戻しにくい。

コンパクトカーはガソリン車との燃料代に差が出にくい

大半の車種が14万km以上だ。車両の価格差が小さくても、コンパクトな車種ではガソリンエンジンも燃費競争を展開するから、燃料代の差が開きにくい。エコカー減税額の差も小さい。

ノートe-POWER、スイフトハイブリッド、ヴィッツハイブリッドはともにガソリン車も持つ1.5Lクラスのコンパクトカー

いっぽう排気量が1.8L以上の車種には、12万km以下で取り戻せる車種が多い。ガソリンエンジンは排気量が拡大するほど燃費に無関心になり、ハイブリッドと燃費数値を比べると、約2倍の開きが生じる車種もあるからだ。

そしてエコカー減税がハイブリッドは免税、ガソリンエンジンは対象外となれば、高価格車では取得税額の違いだけで負担額の差がかなり縮まる。そこに燃費数値の開きも加わると、短い距離で取り戻せる。

最近はガソリン価格が安値で安定しており、ハイブリッドには不利な状況だが、それでもトクをする車種は多い。

(渡辺陽一郎)

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