夜行高速バス界の究極形、完全個室バスが登場!

近年、多くの豪華版夜行高速バスが登場してきたが、ここにきて最大クラスの大物が登場した。1台につき定員わずか11名、完全個室完備の東京〜大阪便「ドリームスリーパー号」がそれだ。これまでありそうでなかった完全個室バス。その詳細を紹介しよう!
文&写真:バスマガジン編集部
ベストカー2017年2月26日号 取材・撮影/『バスマガジン』編集部


ホテルなみのおもてなしで迎えてくれる

ついに、そうついに日本初の全席が完全個室の高速バスが登場した。

その名も「ドリームスリーパー東京大阪号」は、最大53人の乗客を運べる大型バスのスーパーハイデッカーに、わずか11名分の座席を設定。全席が床から天井までハードボードのパーテーションで囲まれ、中央の通路とドアで仕切られているので、プライバシーが完全に守られた空間だ。

乗車するとおしぼりとウエルカムウォーターでお出迎え。指定の部屋に入れば、シートの上にスリッパ、歯ブラシ、耳栓、アイマスク、ヘッドホンカバーと、こだわりのアメニティグッズが用意されている。もはやホテルレベルのおもてなしといっていい。

シートの背もたれ角度は40度。さらにシート全体が30度倒れることで、〝ゼログラビティ(無重力)〟感覚の状態でリラックスできる設計になっている。実際に試してみると、腰の角度が絶妙で包み込まれ感はハンパない。加えてシートクッションは、布団メーカーの昭和西川株式会社製「ムアツクッション」を採用しており、長時間乗車でも疲労はあまり感じないだろう。

もちろん、シートのチルト、リクライニング、フットレストすべてが電動調整できる設定だし、室内にはWi-Fi、オーディオ(常設ヘッドホン対応)、アロマ、プラズマクラスターイオン発生器が用意され、コンセントはACとUSBも各1個ずつ装備されている。さらに車内設備では、スーパーハイデッカーの構造を生かして配置されたセンタートイレは、温水洗浄機能および水洗浄機能付き。車内最後部には独立型パウダールームも設置されている。


【公式紹介動画[3分バージョン]】

料金は新幹線のグリーン車とほぼ互角!

さて、これまで実現しなかったバスの完全個室を可能にした秘密について触れておこう。バスは安全上、走行中に乗客が着席しているかどうかをドライバーが確認できることが義務づけられる。そのため、これまでの〝豪華仕様〟バスはカーテンで仕切ったり、パーテーションでも上部に空間を設けていた。

だが、この最新バスは、全室にカメラを設置したのだ。といっても着座確認のカメラであり、立っていると運転席のモニターで確認できるが、座っていれば映らないからプライバシー確保に問題はない。

この超豪華バスを誕生させたのは、関東バスと両備ホールディングス。東京(池袋)─大阪間を1日一往復、共同運行する。料金は、出発日によって変動するが、原則は大人1名平日1万8000円、土日祝日前出発は2万円。

下り線は東京(池袋)を夜22時50分に出発して翌朝6時40分に大阪(なんば)着。上り線は大阪(なんば)22時40分出発〜東京(池袋)翌朝6時40分着という運行スケジュール。

新幹線の東京~新大阪間のグリーン車(1万9230円)とほぼ同額な料金設定が気になるところだが、関東バスの内藤社長は発表会の席上、「快適に移動し、朝早く到着して活動を開始できることを考えれば、新幹線とホテルを利用するよりリーズナブルで、時間を効率的に使えるといえます」と自信たっぷり。

確かにリラックスして移動できる豪華仕様バス。これでシャワーがあれば文句ないのだが……。

【参考データ、問い合わせ等】

関東バス「ドリームスリーパー号」公式ページはこちら

【予約・問い合わせ】関東バス座席センター 03-3386-5489(9:00〜19:00年中無休)/両備高速バス予約センター 086-232-6688(9:00〜18:00年中無休)

インターネット予約:発車オーライネット

本記事の詳細は『バスマガジン 81号』でさらに詳しく紹介しています。

シートは昭和西川が開発した「ムアツクッション」を採用し、NASAの理論に着想した浮遊感が得られるという。その名も「ゼログラビティシート」。うーん、かっこいい。実際にその包まれ感は、ほかのバスでは味わえないものだ

こちらは運転席。カラーモニターで各個室の着席状態を確認できるようになっている(安全上、確認できることが必須)

ヘッドホンやブランケットほかホテル並みのアメニティで、無料Wi-FiやAC100Vコンセント、USB充電コンセントも装備