グーグルがFCAと共同開発中の“自動運転ミニバン”とは

米グーグルの関連企業として自動運転技術の開発に取り組む会社、ウェイモとフィアット・クライスラー・オートモビルズ(FCA)がミニバンを共同開発。

2016年12月に公開されたこの“自動運転ミニバン”には、どのような自動運転技術が搭載されているのか? そして、公道実験も行うのか? などが気になるところ。FCAジャパンに聞いた。

写真:FCA US LLC.
ベストカー2017年2月10日号





ベース車両は日本未発売モデルの「パシフィカ」

編集部 もしもし。2016年12月、ウェイモとの共同開発で、自動運転技術搭載のミニバンを発表しましたよね? どういった経緯でこの発表に至ったのでしょうか?

FCAジャパン広報部(以下、FCA) 共同開発するうえでの提携発表は、2016年5月に行っており、これはウェイモの親会社であるグーグルにとって初の自動車メーカーとの直接提携になりました。これにより、ソフトウェアを含めたグーグルの自動運転システムが、乗用車に初めて搭載されることになりました。

編集部 “未来”が近づいてきた感じがしますね。そのクルマはミニバンということですが。

FCA はい。クライスラーのハイブリッドミニバン「パシフィカ」2017年モデルです。それをベースに自動運転技術を搭載したモデル(メイン写真)を公開したのが2016年12月ということですね。

編集部 「パシフィカ」は日本で販売していない車種ですよね。どのようなクルマなのでしょうか?

FCA 全長5176×全幅2022×全高1777mmというサイズで、パワーユニットはV6、3.6Lエンジン+モーター(リチウムイオン電池)。約48kmのEV走行が可能なハイブリッドミニバンです。

100台を投入して、公道実験を開始

編集部 全幅2022mmは、アメリカンサイズですが(笑)、そのファミリーカーにウェイモの自動運転技術が搭載されると……。それは、どのような自動運転技術なのでしょうか?

FCA まだ詳しくは公表できない状態なのですが、車両が“自律走行する”ためのコンピュータ統合は図る予定になっています。

こちらがパシフィカベースの自動運転車。短距離、中距離、長距離の3種類のレーザーセンサーが、ボディの各所に搭載されている

編集部 それで北米の公道を走る、と?

FCA そうですね。すでにテストコースでは200時間以上の悪天候走行実験を行っています。北米では人為的ミスによる交通死亡事故が94%を占めるといわれていますが、これを減らすため、という狙いははっきりしています。

編集部 実験は数台程度で行う予定ですか?

FCA いえ。100台を投入して、公道実験を行うようです。


ちなみに、BMWも7シリーズベースの自動運転車による公道実験を2017年内に開始すると発表している。

この実験はイスラエルの半導体メーカー『モービルアイ』と共同で行われるもので、欧米の都市で約40台の自動運転車を使い、公道実験を行う予定だ。

こうした例と比較しても、かなり大規模なウェイモとFCAの公道実験は、すでに1月からカリフォルニア州とアリゾナ州で開始されている。

2017年も、自動運転技術の開発がさらに加速しそうな気配だ。