頻繁に最高値を更新!! クルマも買えるビットコインっていったいナニ?

最近飲み屋でおじさまたちの会話に必ず登場する「ビットコイン」。最近になって最高値を更新して、「儲かるらしい」とか「仮想だから危険」とかいろいろいわれておりますが、本当はどうなのよ!? さらにメルセデスがビットコインで買える、なんてニュースも入ってきました。クルマにまつわるビットコインに迫ります。

文:ベストカー編集部/写真:Shutter stock.com





なぜいまメルセデスがビットコインなのか?

今から3年前、突如知られることになったビットコイン。最初のニュースがマウントゴックスで起きた盗難、破綻といった事件性があったため、なんだかビットコインそのものがウサン臭いもののように思われているが、ビットコインそのものが悪いわけではなく、現在も仮想通貨のひとつとして存在している。

そして今年初頭クルマファンが驚くニュースが、飛び込んできた。なんでもあのメルセデスベンツが、ビットコインで買えるというのだ! う~ん凄い、確かちょっと前、アマゾンでBMW i3が買えたが(今はできません)、同じようなことが自動車界に起きるのか? これは気になるところだ。

さっそくこの経緯を詳しく調べてみると、事の発端はダイムラー本社が電子決済サービスを行っている”ペイキャッシュヨーロッパ”という会社を買収し、傘下に収める計画があるというところから始まっている。その会社がビットコインを扱っていたため、ベンツがビットコインで買えるという話が出てきたようだ。もちろん今の世の中の流れを考えると将来的には充分あり得る話。

果たしてこれからクルマの買い方は変わってしまうのか? ここからは今後、普及しそうな仮想通貨とクルマ界の関係を考えてみよう。テーマはふたつ、ひとつは仮想通貨がクルマ界にとって重要なポイントになるのかという話。そしてふたつ目が仮想通貨、ビットコインがキーポイントになるのかという話。

メルセデスのビットコインへの関わりは今後自動車界に影響を及ぼす可能性は高い

クルマのあり方が大きく変わる!?

先に紹介した、ダイムラーが”ペイキャッシュヨーロッパ”を買収するという話だが、なぜダイムラーがそのような電子決済サービスを必要とするのか。その理由は次のようなことが考えられる。まずこれからのクルマ社会は大きく変貌を遂げると予想される。

これまでのように1台のクルマをローンで買って、数年後にはまたローンを組んで買い換えるというこれまでのパターンではなく、1台のクルマを複数の人で使うカーシェアリングや、アメリカのUberのように移動はほかの人のクルマに乗せてもらうライドシェアというパターンもあるだろう。あるいは自動運転がそのまま進めば、クルマは公共のものとなり個人が持つ必要がなくなるかもしれない。

ライドシェアは今後日本でも発展していくことが期待される。過疎地域での「アシ」としての発展も視野に入れられている

そうなるとクルマはこれまでのように売れない。クルマが売れなくなると自動車メーカーも困ってしまう。
そういう将来を見据えると自動車メーカーも早い段階からライドシェアに参加したり、カーシェアリング事業に積極的に参加して利益を生み出す鉱脈を見つけておく必要に迫られる。飛躍して考えると自動車メーカーが主体となって公共交通手段を運営することも考えられるぞ。都バスがレクサスブランドになるなんてね……。

そこで必要になるのが自前の決済サービスだ。もちろん決済サービスはわざわざ自前で用意しなくてもクレジット会社を通せばいい、という話もあるが、例えばライドシェアのように小規模決済をすべてクレジット会社に任せてしまうと、それだけで膨大な手数料が発生してしまう。

例えばアップル社はiPhone7の発表と同時にスマホでSUICAやQUICPayの決済ができるApple Payのシステムを搭載した。いっぽうAndroid陣営も似たようなことをやっていて、Android Payというシステムを持っている。これらは最終的には顧客のクレジット口座から使用されたぶんの金額を引き落とすものだが、そこに至るまでの手間を省き、使用するのに振込手数料もかからない、さらにポイント付与などユーザーにとっては魅力的なサービスも展開している。言い換えれば、システムを持つ者が、ある程度ユーザーを誘導できるということなのかもしれない。

決済サービスを自前でするということはそんなメリットが生まれてくるわけだ。先に紹介したダイムラーの場合、独自の決済システム、Mercedes Payの構想があることも同時に発表された。発表の際、同社のBodo Uebber役員は、「Mercedes Payは、弊社のモビリティとデジタル化戦略における基礎的な要素です。この新たな決済システムには、デジタルモビリティサービスを展開する提供者として、提供する製品やサービスをさらに魅力的なものにしようという構想が背景にあります」とリリースで発表している。

つまり独自の決済サービスを持つということは、ユーザーに対してこれまで以上の魅力的な商品やサービスを展開しやすくなるということを認識しているというわけだ。先のBodo Uebber役員はApple PayやAndroid Payを見てそう感じていたのかもしれない。もちろん世界の各自動車メーカーも当然同じようなことを考えていて、今後はみなさん自前の決済サービス獲得に乗り出してくると考えられる。

自動車メーカーが決済サービスを自前で持ちたい理由は以上のようなことだが、果たしてその決済はどうする? 円? ドル? ユーロ? ポンド? 1国だけでサービスを展開するならそれぞれの国に合わせた貨幣で決済すればそれでいいはず。しかし、ワールドワイドで展開しようとするとそれではお金の移動にコストがかかりすぎ。そこで注目されるのがビットコイン。