【ジムニー、RAV4…】売れ筋とはひと味違う味の濃さで選ぶ実力派SUV 5選

【ジムニー、RAV4…】売れ筋とはひと味違う味の濃さで選ぶ実力派SUV 5選

 今や世界的なブームにあるSUV。

 SUVとは「スポーツ多目的車」の略で、かつては“クロカン”(こちらはクロスカントリーの略)と呼ばれた悪路走破性に特化した4WD車も広義のSUVに含まれるケースが多い。

 つまり、SUVはその名の通り、実は明確な定義はなく、それゆえさまざまな個性や味を持ったモデルが存在しているのだ。

 現在の売れ筋SUVは、舗装路での使用を基本としたシティ派が中心だが、そうしたモデルとは一線を画す、オン/オフ双方の道を走れる高い性能を有した味の濃いSUVを紹介したい。 

文:渡辺陽一郎
写真:編集部
ベストカー 2019年10月26日号

【画像ギャラリー】まだまだある! 個性あふれる持ち味のSUV


ジムニー「日本の狭い悪路を走るオフローダーならではの味」

スズキ ジムニー(2018年7月登場)/価格帯:148万5000-187万5500円

 ジムニーは日本の狭く曲がりくねった林道に最適なオフロードSUVだ。この悪路指向のメカニズムがジムニーの持ち味になる。

 例えばボール&ナット式のステアリングは、悪路のデコボコを絶妙に受け流すが、舗装路を走る時の反応は最新の現行モデルでも少し鈍い。

 カーブを漠然と曲がれば旋回軌跡が外側へ膨らむが、若干早いタイミングで内側へ切り込むと、想定どおりのラインを滑らかに通過できる。

 ちょっとしたコツが必要な運転感覚も、ジムニーの持ち味だ。

ランドクルーザープラド「ゆったりした乗り味で悪路の疲労も少ない」

トヨタ ランドクルーザープラド(2009年9月)/価格帯:360万3600-546万2600円

 悪路走破を重視した本格的なオフロードSUVで、後輪駆動ベースの4WDを搭載する。

 注目される持ち味は、足回りの動きだ。オフロードSUVの典型で、ゆったりと柔軟に伸縮する。路上のデコボコを直接伝えず、悪路を長時間走り続ける用途にも適する。

 悪路走破力は抜群だ。厳しい使用環境では、ドライバーが疲れたり、走破力が低いがために悪路で立ち往生すると、乗員の生命が脅かされる。

 無事に帰還するために妥協のない開発を行い、それがプラドの持ち味になっている。

トヨタ RAV4「悪路と舗装路の両方で高次元な走り味」

トヨタ RAV4(2019年4月登場)/265万6500-388万500円

 RAV4は前輪駆動ベースの4WDを搭載するシティ派SUVだが、オフロードモデルに似た持ち味がある。

 悪路の走破に配慮して、最低地上高は190~200mmを確保した。「X」と「ハイブリッド X」は2WDも選べるが、それ以上のグレードはすべて4WDだ。

 2Lノーマルエンジンを搭載する上級グレードには、後輪左右の駆動力を積極的に変化させるダイナミックトルクベクタリングAWDを装着した。

 悪路のカーブを積極的に曲がっても、アンダーステアになりづらく、車体を確実に内側のほうへ向ける。この機能は舗装路の安定性も高める。

 このような悪路と舗装路を両方とも均等に重視するクルマ作りが、RAV4の持ち味だ。

 乗り心地やシートの座り心地にも、オフロードSUV風の柔軟性があり、ほかの前輪駆動ベースのSUVとは異なる大地の香りが漂う。カタログやホームページにも、悪路の写真が多い。

日産 エクストレイル「悪路もイケる! タフさの演出も持ち味」

日産 エクストレイル/227万2600-366万5200円

 2000年に登場した初代エクストレイルは、乗用車系のプラットフォームを使う前輪駆動ベースのSUVながら、オフロードモデルの持ち味を与えて好調に売れた。

 3代目の現行型は外観が曲線的になり、オフロードSUV的な情緒は少し薄れたが、防水になっている荷室などにはタフなツールの持ち味を残している。

 最低地上高はノーマルエンジンが205mm、ハイブリッドも200mmを確保した。4WDにはロックモードが備わり、走破力を増強できる。

 これらの相乗効果により、運転のしやすい前輪駆動ベースのミドルサイズSUVでありながら、ユーザーはLサイズの本格オフロードSUVを所有しているような満足感に浸れる。

 全長は4700mm以下だが、3列シートの7人乗りを選べることも、エクストレイルの大切な持ち味だ。ユーザーのSUVに対する憧れの気持ちを汲み取り、各種の機能や装備に反映させた。

次ページは : スズキ エスクード「シティ派SUVとはひと味違う持ち味」

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