【スタッドレスタイヤは乗らなくても4年が期限】 雪用タイヤの寿命と長持ちの秘訣は?


溝があっても製造年月をチェックする習慣を心掛けるべし!

 何年スタッドレスタイヤを使っているのか、うろ覚えの人は、タイヤの側面にマーキングされている製造年月日をチェックする習慣をつけよう。

 国産タイヤメーカーではスタッドレスタイヤの寿命は4年とうたっているとはいっても、発泡ゴム以外のスタッドレスタイヤは、保管方法にもよるが、3シーズンまでが旬。4シーズン目以降、アイスバーンに出くわしたら慎重な走りをしたほうがいい。

 磨き込まれた夕方のミラーバーンなどは、鮮度の高い高性能スタッドレスタイヤと、 3シーズン使ったスタッドレスタイヤは溝が残っていてもゴムの柔軟性が劣化しており、そのような状況に出くわす積雪地方に住んでいる方は、交換を考えるべきタイミングを思ってもらいたい。

 タイヤは金型に入れて加熱(硫化)することで成形とゴムの弾性を実現しているが、金型とゴムの癒着を防ぐために離型剤などが使われており、それがタイヤの表面に残ってしまう。

 そのため夏タイヤでも一皮剥くまでグリップレベルが低いのだが、スタッドレスタイヤの場合、冬道しかも雪道で新品タイヤを使い始めるケースもあり、タイヤ表面の剥離が進みにくい。

 そんな場合も想定して表面に微細な刻みを入れたり、表面に微細な凹凸を施すことで初期性能を高めている。

 ミシュランやグッドイヤーといった欧米のタイヤメーカーも日本市場で販売しているスタッドレスタイヤは、日本で開発テストなどを行なっており、日本の道路環境や雪質などを確かめて最適な特性に仕上げている。

 安価なアジアンタイヤは、それだけで魅力的に見えるかもしれないが、初期性能と耐久性、信頼性の高さについては、国産タイヤメーカーや欧米タイヤメーカー製スタッドレスの優位性は、当分揺るがないだろう。

 また北海道と東北地方、そしてそれ以外の地域では冬道でも環境は大きく異なる。北海道は気温が低く、雪の量は多いが除雪も行き届いているので、スタッドレスタイヤで走るのに向いている。

 ただし札幌などの都市部では、スタッドレスによって磨かれてしまうことでツルツルのミラーバーンになりやすいなど、氷上性能も重視したいところだ。

 東北地方は雪が多いだけでなく、日中に雪が解けてガチガチの圧雪アイスバーンにもなりやすい。

 そんな路面は格安スタッドレス、しかも経年劣化しているといざという時に止まらなくて怖い思いをする可能性がある。

オールシーズンタイヤは便利だが、グリップ力はそれなり

グッドイヤーのオールシーズンタイヤ「ベクターフォーシーズンズ」。サイドウォールにはM+S(マッド&スノー)の表記があり、チェーン規制下でも原則的には走行可能だ。「M+S」、「SNOW」、「STUDLESS」といった表記のほか、スノーフレークマークという山に雪の結晶を組み合わせたマークが入っている。ただし、スノータイヤ、ましてやスタッドレスタイヤほど低温合わせたゴムを使っているワケではないので、氷雪上性能は明らかに劣る

 高速道路を走る機会が多くて、ハンドリングなどスタッドレス特有のトレッド剛性の低さからくる安定感の低さが気になるようなら、ウインタータイヤという選択肢もある。

 昔は国産タイヤでもハイウェイスタッドレスと呼んでラインナップしていたが、日本の雪道ユーザーはまず氷上性能を重視して、高速性能は二の次という選択をするためラインナップから外れてしまった。

 しかし欧州では高速性能を重視するユーザーは多く、ウインタータイヤの需要は高い。日本に比べ融雪剤を多く撒く地域では、冬季の高速道路でも夏季と変わらぬペースで走るドライバーが多いからだ。

 スタッドレスタイヤを履いている時には高速道路でもゆっくり走る、というなら問題ないが、冬季は冬用タイヤを履いても雪道を走る機会はそれほど多くなく、高速走行時の安定性やステアリングの応答性を重視したいならウインタータイヤも試してみることをお薦めする。

 冬季であれば夏用スポーツラジアルより速いラップタイムを叩き出すウインタータイヤもあるほどグリップとハンドリングのレベルは高く、一昔前のスタッドレス並みの氷雪性能を確保している。

 高速道路メインで氷雪路では慎重に走るドライバーなら、冬季も高性能モデルの走りを楽しめる。

 一方、「いつ雪道を走るか分からないが、イザと言う時のために準備しておきたい」という環境のドライバーならオールシーズンタイヤを選ぶという方法もある。

 これは夏タイヤとしての性能(グリップレベル、静粛性など)は夏タイヤより若干劣り、冬タイヤとしての性能(氷雪性能)はスタッドレスほどではないが、1種類のホイールセットだけで1年中使え、不意に雪が降っても慌ててスタッドレスやタイヤチェーンを買い求めに走る必要がない。

 雪の降り始めや春先など微妙な時期に豪雪地帯にドライブに行くような場合にも安心して出発できるなど、メリットは意外と多い。

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