車選びでは最も割安感のあるグレードを知っておいて損はない。特に人気車の場合、数多くのグレードが揃えられている。
なかには「安いのにそれほど得ではない」、「値段が高いだけでコストパフォーマンスが悪い」といったグレードも存在!
そこで、今売れている注目6車の買い得グレードを抑えておきたい。
文:渡辺陽一郎/写真:編集部、HONDA
ベストカー2018年3月26日号
最安グレードより断然「買い得」な選択肢
■日産 ノート/e-POWER X(196万5600円)
ハイブリッドのe-POWERは装備差を補正しても、ノーマルエンジン車と比べて実質的に37万円高い。この金額を燃料代の差額で取り戻せるのは18万kmを走った頃。
従ってe-POWERは割高だが、低燃費に加えて加速が滑らかで静粛性も優れる。
アクセルペダルだけで速度を自由に調節する楽しさもある。そこでe-POWERを推奨する。e-POWER S(190万1880円)は価格は安いが、緊急自動ブレーキが付かないから避けたい。
■トヨタ プリウス/S(247万9091円)
「S」グレードは、価格が最も安い燃費スペシャルの「E」(242万9018円)に比べると、運転席の上下調節機能、トノカバー、リアワイパーなど12万円相当の装備を加えて、価格上昇は約5万円に抑えた。
ニッケル水素電池のコスト低減効果もある。緊急自動ブレーキのトヨタセーフティセンスP、サイド&カーテンエアバッグ、カーナビを加えても総額は290万円に収まる。
■トヨタ アクア/S(188万6780円)
買い得グレードは「S」だ。価格が最も安い「L」はJC08モード燃費が38.0km/Lに達する代わりに、後席用パワーウィンドウ、リアワイパーなどが付かず遮音材も省かれる。これらの実用装備がないと不便だから「S」がお薦め。
また上級の「G」(206万2800円)は、「S」に16万円相当の装備を加えるが、価格は17万円以上も高くなってしまう。
その点でクロスオーバーは、外観が好みに合えば検討する価値がある。価格は「G」と同額だが、外装パーツが充実してクロスオーバーが5万円割安だ。
ハイブリッドとガソリン車でお得度が異なるケースも!
■ホンダ フィット/13G・L ホンダセンシング(165万3480円)
エンジンはノーマルタイプが1.3Lと1.5Lで、ハイブリッドも選べる。ハイブリッドの価格を1.3Lと比べると、装備の違いを補正して実質30万円高い。
この金額を燃料代の差額で取り戻せるのは16万kmを走った頃だ。ハイブリッドは動力性能も高まるが、走行距離が伸びないユーザーの損得勘定も考えると1.3Lを推奨する。
ベストグレードは、13G・Lホンダセンシングだ。緊急自動ブレーキに加えてサイド&カーテンエアバッグやLEDヘッドライトも装着する。
安全装備が充実するコンパクトカーでは、1.3Lクラスでも売れ筋グレードの価格は160万〜170万円になり、ハイブリッドの同等グレードは200万円を超える。
■トヨタ C-HR/2WD・G(290万5200円)
2WDのハイブリッドと4WDの1.2Lターボがあり、価格はハイブリッドが約13万円高い。
しかし、駆動方式の違いもあるから、ハイブリッドとターボの実質差額は32万円に開く。それでも燃費数値の差が激しく、ハイブリッドの燃料代はターボの約半額だ。
従って5万kmを走れば、価格差を燃料代の差額で取り戻せる。動力性能は少し弱いが、ハイブリッドが買い得だ。グレードはLEDヘッドライトを装着可能な「G」がいい。「S」(264万6000円)はハロゲンしか付けられない。
■日産 セレナ/X Vセレクション(267万4080円)
XVセレクションは、スライドドアの電動機能、インテリジェントキー、3列目のスライド機能など実用装備をフルに備える。
さらに運転支援機能のプロパイロットなどもオプション装着が可能だ。価格はミドルサイズミニバンの売れ筋価格帯となる260万〜270万円に収めた。
コメント
コメントの使い方