電動化が進む現在ですが、EVのバッテリーに寿命があるように、高電圧を流し続ける急速充電器に寿命はないのだろうか?
自宅に設置するという例は少ないと思うが、選択肢としてはなくはない。しかし、ガスの給湯器などもそうだが、大体10~15年くらいで故障が頻発するようになり、買い替えが必要になるものだ。
決して安いものではない急速充電器の寿命は何年くらいなのか? 買い替え時には補助金などはあるのか? また自宅では200V電源での充電が最適解なのか? など電動化社会で気になるポイントを解説していきたい。
文/高根英幸
写真/NISSAN、Adobe Stock
【画像ギャラリー】EV時代の到来に逆行? 国内の充電設備減少で見えてきた、充電器にも寿命がある現実
■日本でも徐々にEVは増加! しかし頼みの充電施設が減少している驚愕の事実
衝撃的な事実がある。日本国内の充電スタンドの拠点数が、何と2020年から減少に転じているのだ。地図大手のゼンリンが公共の充電スタンド設置数を集計したところ、2021年3月末の設置数は2万9214基(テスラ専用を除く)と1年前からおよそ1000基減っているらしい。
政府は2050年のカーボンニュートラル実現を掲げ、クルマの電動化を大きな施策として組み込んでいるというのに、EVやプラグインハイブリッド車のバッテリーを充電する充電スタンドの数が減少しているのである。
原因は充電器など設備の老朽化により改修する必要が出てきたものが、利用率の低さや予算不足などで改修が見送られ、閉鎖してしまったとうものが大半のようだ。
充電器はエンジンやモーターのように可動する部分がなくても、部品の劣化により故障する。パソコンやスマホの充電器が壊れた経験は誰にでもあるだろう。家電製品でも電源部が壊れることは珍しくない。重要な部分だけにしっかりと耐久性や信頼性は確保されているため、故障=寿命と言っていいほど、基本的には信頼性の高い部分だ。
身近なところではガス給湯器なども可動する部分はほとんどない(厳密に言えばバルブなどはある)が日常の使用による劣化と風雨に晒されての腐食で10年から15年で寿命を迎える。
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