生き延びるカローラアクシオ/フィールダーと新生カローラクロス、日本人にとっての「カローラ」の意味


■『ランクス』に普通のクルマの偉大さを教わった

 2台目は9代目カローラファミリーの5ドアハッチバックとなるカローラランクスの普通の1.8Lエンジン搭載車だ。このクルマは親族に譲ってもらったもので、「クルマへの関心がなくなりそうというある種の怖さを感じるくらい、普通のクルマ」だった。しかし、クルマを普通に使う世の中の大多数の人からすれば、これは非常に大切なことというのをランクスには教えられた。

2001年に登場した9代目カローラの『ランクス』。事実上カローラFXの後継モデルのスポーツハッチバック。2006年にオーリスが登場したことで消滅した

 それだけにカローラは筆者がレビンで実感した「丈夫で長持ち」という点を土台に、やり方次第ではマニアも楽しませ、普通の人にはちゃんと手入れをすれば末永く大きな出費なく乗れる、ライフラインのようなクルマである。

 また、タイ国をはじめとした東南アジアなどでは日本のカローラに近いセダンは1.6Lガソリン車で280万円程度からと安いクルマではないだけに、今も世界規模で見たら初代カローラの頃のような「カローラを手に入れた喜び」を噛みしめている人はたくさんいるに違いない。

 つまりカローラというクルマは目立たないことがほとんどにせよ、いろいろな形で人々を幸福にするクルマ、大げさではなくきれいな水や空気のような尊いクルマであり、だからこそ日本を含め世界中で必要とされているのではないだろうか。

■アクシオ&フィールダーのFMCにも期待!

 先代型11代目モデルでは日本での存在感が薄れたカローラファミリーだが、カローラスポーツから始まった現行モデルになってからはカローラクロスの追加を含め、勢力が再び強まっている。これはプリウスなどもあるが、トヨタのミドルクラスの本流は「やっぱりカローラ」という表れなのかもしれない。

2021年9月14日に日本で発売されたばかりの『カローラクロス』。予約注文開始から1カ月で月販目標台数の3倍以上、約1万3500台の受注が入る人気ぶり

 現在カローラが復権しているだけに、継続販売中の5ナンバーサイズのアクシオ&フィールダーのフルモデルチェンジも期待したい。具体的にはヤリスベースというのはヴィッツベースの現行アクシオ&フィールダーと同じでも、ヤリスベースなら元がいいだけに年配層も満足できる小さいながらもいいクルマができるのではないだろうか。

 アクシオ&フィールダーのようなクルマは日本が超高齢化社会になっているのもあり、いつまで必要なのかは不透明なのかもしれない。しかし、当面は必要と思われるジャンルなのに加え、今でもアクシオとフィールダーを合計すると月約2000台が売れているだけに、より万人向けとなるフィールダーだけでもフルモデルチェンジを考えてほしいところだ。

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