ヨーロッパで鍛えられてきたスイフトもついに4代目に進化。今回の大きなトピックは新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」の採用だろう。
ハンドリングなどが高評価だった先代からどれだけの進化を遂げているのか期待がかかる。さらにダウンサイジングターボエンジンの採用、安全装備の拡充なども実施され魅力的な1台となっている。
文:WEB ベストカー編集部
写真:スズキ
エクステリアは全体的に低重心の仕上がりに
近年はマツダデミオのような低重心ルックスのコンパクトが盛り上がっている。スイフトも背高なクルマではないものの、従来型では1510mmだった全高が現行型では1500mmにダウン(ともにFFモデル)。
さらに最低地上高も従来の140mmから120mmに下がるなどかなりスポーティな印象を受ける。
フェンダーの張り出しがマッシブな印象を与えるが、従来型の緩やかな印象とはイメージが変わり少したくましくなった印象だ。リアドアのハンドルをCピラーに隠すという近年のハッチバックの流行を取り入れ、スイフトのリアドアハンドルも綺麗にデザイン処理されている。
パワートレインにはダウンサイジングターボ追加
新プラットフォーム「HEATRTECT(ハーテクト)」の採用により軽量化と高剛性化を両立している。従来比で最大120kgもの軽量化を達成しており、車重も910kgとかなり軽量なのがわかる。このクラスで1tを切ると燃費ばかりではなく、運動性能の大幅な向上にも繋がってくる。
さらにパワートレインは3本立て。1.2L+マイルドハイブリッド、1.2Lデュアルジェットエンジン、そして大注目の1.0L直噴ターボエンジンだ。
マイルドハイブリッド搭載車は27.4km/LのJC08モード燃費となっているが、1.2Lデュアルジェットエンジン搭載車でも24.0km/Lと善戦している。
走りの期待が高まるのが「RSt」に搭載される1.0L直噴エンジン。「K10C」と名付けられ、小排気量ながら1.5Lエンジンに匹敵する高出力、高トルク(102ps、15.3kgm)を実現する。
それでいてレギュラーガソリン仕様というのもスズキらしいこだわりだ。燃費はJC08モード燃費で20.0km/L。
安全装備も抜かりなし
ユーザーに嬉しいニュースとして、ほぼ全グレードに「セーフティーパッケージ」として約10万円で安全装備を装着できることが挙げられる。
「セーフティーパッケージ」でも注目なのは単眼カメラとレーザーレーダーを採用した安全装備「デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)」だ。
スズキ初採用となるこのシステムは衝突被害軽減システムで、「セーフティーパッケージ」にはほかにも誤発進抑制機能、車線逸脱警報、ふらつき警報、ハイビームアシストなどの機能が盛り込まれる。
またアダプティブクルーズコントロールも設定しており、高速道路での追従走行などに威力を発揮しそうだ。ただし40km/h〜100km/hという稼働範囲があり、渋滞時のストップ&ゴーには対応していない。
新型スイフトのグレード構成
新型スイフトのグレードをパワートレイン別でまとめてみた。トランスミッションはXGとXLの2WD車で5MTを選択できる以外は、RStの6ATを除いてCVTとなっている。今後追加されるであろうスイフトスポーツにも期待したいところだ。
【1.2L エンジン搭載車】
- ・XG (2WD/4WD) 134万3520円〜
- ・XL (2WD/4WD) 146万3400円〜
- ・RS (2WD) 159万4080円〜
【1.2L + マイルドハイブリッド】
- ・HYBRID ML (2WD/4WD) 162万5400円〜
- ・HYBRID RS (2WD/4WD) 169万1280円〜
【1.0L ターボ】
- ・RSt (2WD) 170万4240円
スズキ スイフトRSt (FF)主要諸元
- 全長×全幅×全高:3840×1695×1500mm
- ホイールベース:2450mm
- 車両重量:930Kg
- 駆動方式:前輪駆動(FF)
- ステアリング位置:右
- 乗車定員:5名
- エンジン種類:1.0L 直列4気筒DOHC直噴ターボ
- エンジン最高出力:102ps/5500rpm
- エンジン最大トルク:15.3kgm/1700〜4500rpm
- トランスミッション:6AT
- 燃費:20.0km/L[JC08モード燃費]
- タイヤサイズ:185/55R/16
- 車両本体価格:170万4240円(税込み)
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