光岡ロックスターのやんちゃな楽しさ 稀代の名車が現代に甦った!!

光岡ロックスターのやんちゃな楽しさ 稀代の名車が現代に甦った!!

ロードスターをベースにしたアメリカンスタイルの2シーターオープン、その名も「Rock Star」が、2018年11月29日に発表された。

「Rock Star」は、光岡自動車創業50周年を記念して開発された限定車だ。現行型マツダ・ロードスターをベースに、2代目シボレー・コルベット(いわゆる「スティングレー」)を彷彿とさせるクラシカルなアメリカン・スポーツカーのスタイルに仕上げられている。限定生産数は200台で、価格は4,698,000~5,184,000円。

聞けばすでに光岡の顧客に向けて先行予約を開始しており、その予約枠50台は売り切れているという。

よくよく写真を見れば、これはかっこいい。価格も手頃で、中身はロードスターだから走行性能は折り紙付きだし、整備性も問題ない。

これほしい…。

案外価格も手頃なこの「和製スティングレー」、じっくり紹介します。

文/写真:大音安弘、光岡自動車


■「オロチ」をデザインした青木氏が担当

往年のコルベットそっくりな光岡自動車の「Rock Star(ロックスター)」。光岡としては「アメ車風」のパイクカーは初めて

光岡自動車といえば、日産マーチをベースにしたオールド・ジャガー風のコンプリートカー「ビュート」に代表されるように、往年の輸入名車のテイストを取り入れたカスタマイズカーを送り出してきだが、これまでのモチーフは欧州車ばかり。アメリカ車をモチーフとしたものは、同社で初の試みといえる。

今回の50周年記念車の開発については、光岡自動車がGMブランドのディーラーを展開し、コルベットなどのクラシックなアメ車の輸入販売を行っている背景から、いつかアメ車をモチーフとしたオリジナルカーにも挑戦してみたいという想いが、企画の中心となった同社デザイナーである青木孝憲課長と商品企画の渡部稔執行役員の間にあったという。

そこで渡部氏が提案したのが、若き日を過ごしたアメリカ・カルフォルニアでのカーライフだ。

リアデザインもかなり緻密にコルベット風をトレース。存在感抜群で、いやーこれ、かなり欲しくなります

そこで当時、憧れた一台であったカルマンギアをモチーフにデザインをしてもらったというが、渡部氏には、しっくりこなかったという。

その理由は、あの頃、背伸びして乗りたかったクルマよりも、年を重ねた今だからこそ、青春を取り戻したくなる情熱的なクルマに乗りたいと感じたと振り返る。

そこで青木氏から提案されたのが、「タイプ・カリフォルニア」と名付けられたコルベット風のデザインだったという。それがRock Starへと繋がった。

そのコンセプトは、「やんちゃ×スタイリッシュ×楽しさ」だ。

こちらがオリジナルのシボレー・コルベット(C2)。1963〜1968年に生産された。中古車市場では1000万〜1500万円する

■ベース車ロードスターの面影はまったくなし

公開された実車を前にしてみると、なかなか迫力があってカッコいい。

ライトウェイトスポーツのロードスターの面影はなく、コルベットC2風のグラマラスなスタイルは、アメ車感たっぷりだ。

ボディサイズは、全長4345mm×全幅1770mm×全高1235mmで、全長が+430mm、全幅が+35mm拡大されているものの、車両重量も1100kg前後に収められているので、ロードスターらしい軽快な走りが味わえるようだ。

2018年11月29日に都内で発表会を開催。この時点で見込みユーザーに先行予約案内がなされており、200台中50台の予約枠はすでに売り切れていると公表

細部を見ていくと、前後マスクは完全にオリジナルで、アイアン風メッキバンパー、スリット入りボンネット、サイドダクト付きのフロントフェンダーなどのアクセントが、アメ車感を高めている。オプションとして用意されるクラシックスタイルのタイヤとアルミホイールも決まっている。

購入するならぜひとも選びたいアイテムだ。

ボディ色は、`60年代のアメ車を彷彿させる鮮やかな色を中心に6色を用意。「ロサンゼルス・ブルー」や「シカゴ・レッド」、「アリゾナ・イエロー」などカラー名にも工夫が凝らされている。

ソフトトップも4色から選択可能だ。

これまでの光岡モデルとは一味違うデザインという声も聞かれるが、この秘密については、青木氏は「クレイモデラーなど開発の多くにかつて大蛇を担当したメンバーが関わった点の影響が大きい」とした。

次ページは : ■中身はそのままロードスター

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