100万円でタイプRを4WDに!! しかも430ps突破!! 驚愕の「後付け駆動」に痺れた

100万円でタイプRを4WDに!! しかも430ps突破!! 驚愕の「後付け駆動」に痺れた

アメリカンドリーム、まさにそんなベンチャー企業が現れた。「インホイールモーターを後付けしようぜ」って感じのノリを実現してしまったORBISという集団。

なにが凄いって、現行型シビックタイプRをインホイールモーターで4WDにしちゃったこと。もうコンセプト自体がよくわからないけど、とにかくやっていることが凄いのがアメリカっぽい。

そんなORBISの後付けインホイールモーターに迫ります。

文:ベストカーWeb編集部/写真:ORBIS


■シビックタイプRを4WD化!! 高いインホイールモーター技術

日本が世界に誇るシビックタイプR。FFで市販車ニュル最速なんていうのも「FFだから」価値があるのだが、そんなタイプRを4WDにした猛者がアメリカにいる。

彼らの名はORBIS。「円」や「丸」を表す語だけれど、それもそのはずで彼らの事業は後付けのインホイールモーターを開発、販売すること。

実にメカメカしいがこれがORBISのインホイールモーター。将来のホイールの姿かもしれない。ブレーキディスクもしっかり見えるがこちらは油圧でサイドブレーキは電動だ

インホイールモーターといえばホイールのなかにモーターがあり、各駆動輪が電動で動く仕組み。極端に言えば各輪を単体で動かせるから自由度も増す。

とはいえまだまだ市販量販車への装備には課題もあり、今後に期待のかかる技術だ。

そんななかORBISはやってのけた!! 実験車両は現行型のシビックタイプR。FFにこそ価値があるクルマを、インホイールモーターで4WDにしてのけたのだ。

まずは動画を見ていただこう!!

           

ぜひ音量を上げて見てほしいが、このシビックが走り抜けるシーンはほとんどモータ駆動によるもの。つまりFR、ときどき4WDで走っているシビックタイプRになる。シュールすぎる。

シュイーーンという排気音ならぬモーター音と、シームレスな加速はまさにEV。さらにホイールとブレーキディスクは回転するものの、大半の機構は固定されているのも新鮮だ。回る必要ないのだ。

ブレーキディスクは二輪用みたいな形で60%の軽量化に成功していて、バネ下重量はタイプR純正比でなんと50%も軽量化されている。これにはスポーツカー好きも納得だろう。

パワーに関しても抜かりない。驚くことなかれこのリアに仕込まれたインホイールモーターは左右輪が各々50hpを発揮し、トルクは約10.8kgmのトルクを発生している。両輪で考えれば100hpだ。

1輪だけで軽トラックなみのスペックを発揮してしまうのだからもう凄いとしか言えない。気になる重量は試作車ではリアシートを外して装置を取り付けたこともあり、車両全体で約80kgの重量増。

前述のとおりバネ下は軽いから、80kg重量アップで各後輪50hpアップとなれば、うーん、トレードでも嬉しいかも!?

■夢じゃない!! 100万円で買えるぞインホイールモーター!!

そんなORBISのインホイールモーター。なんと取り付けキット込みの「ボルトオンキット」という親切設計で予約受付中。発送は2019年夏からになっている。

対象車種は前述の現行型シビック(タイプRでなくても対応)、ATV(バギーなど)、そして商用トラックになっている。

気になるキット内容は以下のとおり。

・インホイールモーター用アルミホイール
・50hp/10.8kgmを発生する空冷ブラシレスモーター×2
・アシスト速度に応じたギアセット(100km/hまで、もしくは160km/hまで)
・ブレンボブレーキディスク
・配線、ショートパーツ一式

こちらがORBISのインホイールモーターの構成部品。非常に多くの部品で構成されるインホイールモーターは制御なども含めて繊細なセッティングが必要とされる

以上のように基本的にはこのキットを買えば、取り付けに必要なものがすべて入っていると思ってもいい。逆に入っていないのはタイヤとバッテリーくらい。

価格は1台分(モーター2つ分)で9995ドル。約113万円(2018年12月17日現在)だが、早期予約のディスカウントコードを入手すれば8995ドル、約102万円で購入可能。

現在はアメリカ国内のみでのサービス展開だが、今後は幅広い事業展開もありそうだ。

技術的には4WDでもFRでも対応可能で、FRを4WDにもできるし、4WDのSUVをEVにもできるし、なんだか夢が広がっていく製品なのです。やろうと思えばミドシップのFFとかもできるのか!?

いつもはシビックタイプRをFFで乗って、週末はFRでドリフトを楽しんで、雪が降ったら4WDで乗って……、そんな未来も遠くないのかもしれない。

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