いつも目にするクルマにまつわる「色」。
特に定義がない色もあれば、その色が規定となるケースも。クルマの“意味する色”について探ってみた。
ウインカー(方向指示器)の色。最近は白っぽいものがあるようだけど問題ないの?
その昔はウインカーといえばオレンジ色。が、ここ数年登場する新型車には前も後ろも白っぽいクリアレンズを採用するモデルがある。
走行上問題がないからこのようなモデルをメーカーは出しているわけだが、その部分を国交省の整備課へ聞いてみたら、「クリアレンズを採用するのはデザイン上の理由で、ウインカーを点滅させている時にオレンジ色に見えれば問題ありません」とのこと。
なるほど。この話の流れで面白い話が聞けた。’73年11月30日の道路運送車両法の保安基準改正により、現在のオレンジ色という規定になったのだが、それ以前は「二輪自動車以外の自動車は前方のウインカーは白色、または乳白色でも問題なし」だったそうだ。驚き!
新型車でも改造車でも、前方ウインカーは白色、または乳白色でもOK。スモールランプと共用で点灯させていたそうだが、ちょっと危険なのでは? と思う。
さらに、「後方ウインカーは赤色でも問題なし」だったそうで、こちらはブレーキランプと共用。危険な匂いがする意外とゆるい時代が日本にもあったわけだ。
ラジエター冷却水やATフルードは赤い色をしているが意味はあるのか?
ラジエター冷却水のLLC(ロングライフクーラント)は赤や緑、ATフルードは赤い色をしているが、これらの色には意味があるのか?
「LLCはメーカー指定の色があって、赤、緑、青の3色を用意しています。例えば、赤はトヨタ、緑はトヨタ以外のメーカーのクルマに使われています。色はLLCであることやメインテナンスで、汚れ具合がわかりやすいように着色されています」とは、カーケア用品で知られている武蔵ホルト。
ちなみに高性能タイプのLLCには青やピンク色など、普通の赤や緑のLLCと区別するために色を変えてラインアップしているメーカーもある。
いっぽうのATフルードの色はどうか? 出光興産によると「ATフルードはエンジンやミッションのオイルとの間違い防止のために赤い色がついています」と、基本的にはLLCと同様の理由。CVTフルードは、これまたAT用と間違えないように緑色になっている。
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