【マツダ車が上位3台を独占!?】都道府県別旧車残存台数を調査すると?  

【マツダ車が上位3台を独占!?】都道府県別旧車残存台数を調査すると?  

 残念ながら生産終了になってしまった、旧車と呼ばれる貴重なクルマたち。

 人は数が少なくなったと知ると、より愛着を感じて、少しでも永らえようとするものだが、クルマの本質は床の間の飾り、博物館で展示されることではなく、実際にナンバーを付けて走ること。

 ということで、現在も走れる旧車と、旧車予備軍の登録車は何台あるのか? その実態をBC編集部が、都道府県別で独自に調査! 今回はスポーツカーの残存台数を追った。


多い車種では8割減少!絶版スポーツの残存台数が判明!

 ほとんどのスポーツカーが生産終了となった’06年から昨年までの間に、一体どれほどのクルマが消えていき、現在どれだけ残存しているのか?

 その答えが、上の表になる。なんと、上位3台はマツダ車が独占! その減少率は約8割とほかのクルマと比較して、飛び抜けて多い結果となり、’06年時点では上位にいた、いすゞ ベレットを追い越してしまった。6位にユーノスコスモも入っていて、このままだとワースト4がマツダ車となる日も遠くないのでは? と思わせる状況だ。

 それに対して、ピアッツァ/PAネロを除き減少率が低いのがいすゞだ。ベレル/ベレットの減少率は7・6%と今回調査した車種の中で最小となっていて、生産を終了してから42年が経ったクルマとは思えぬ好成績だ。

 117クーペも18・8%と低い。この要因をいすゞ車のメインテナンスなどを得意とする「ISUZU SPORTS」(東京都)に聞いてみたところ、「’60〜’70年代のクルマは、現在の複雑にセンサーで電子制御されたクルマとは違い、最低限のメカで動いているので、手を尽くせば直すことができるんです。

 オーナーもそのクルマの価値をわかっているので、乗り続けようという意志も強いです」と語ってくれた。旧車と付き合うのは、覚悟が必要ということだ。

残存台数の少ないクルマが多く残る都道府県はどこなのか?

マツダ MX-6

 シルビアやプレリュードクラスのクーペボディに、2・5ℓV6エンジンを搭載する、ものすごくバブル時代を感じさせるクルマだ。

 残存台数としては北海道が24台と最も多いが、札幌のマツダディーラーに聞いてみたところ「ほとんど見たことはないですね。1度か2度くらい、街中で見かけた程度です」との回答だった。中古車も、今号の編集時で全国で見てもわずか2台と、出会うことはなかなか難しい状況のようだ。

残存台数……241台

 1位/北海道 24台 2位/千葉県/神奈川県 21台 4位/東京都 20台 5位/広島県 19台

マツダユーノスプレッソ

 小さいボディに、1・8ℓV6エンジンという、刺激的な組み合わせのクルマとして発売されたが、現在残っているのは889台だけで、残存台数トップは茨城県の83台となっている。

 アフターパーツに関しては、1・5ℓ仕様は他の車種からの部品流用が利いたようだが、V6仕様に関しては、唯一といえたマツダスピードからの供給が終了したため、現在所有しているオーナーたちは中古部品か、海外から手に入れるしかないのが現状のようだ。

 残存台数……889台

 1位/茨城県 83台 2位/東京都 78台 3位/北海道 62台 4位/千葉県 61台 5位/神奈川県 59台

いすゞベレル/ベレット

 減少率は7・6%と、いまだ根強いファンが多いベレット。残存台数トップが東京都の172台で、2位の愛知県に圧倒的な差をつけて多いことがわかる。都会で多く販売されたのと、修理できるショップが多いことが要因だと考えられる。

 また、前出の「 ISUZU SPORTS」の話では、ベレットでもクーペの「GT」は価値を知っている愛好者が多く、それにともなって残存台数が多いのだが、セダンは数がかなり少ないとの話だった。

 残存台数……938台

 1位/東京都 172台 2位/愛知県 63台 3位/神奈川県 59台 4位/千葉県 51台 5位/埼玉県 46台

いすゞピアッツァ/PAネロ

 イタルデザインのジョルジェット・ジウジアーロ氏がデザインし、ほぼオリジナルに近いデザインで量産されたクルマだ。

 東京都や、神奈川県など関東に多く分布しているが、当時としては先進のECUやクランク角センサーなどの技術を搭載し、電子制御が複雑になっていることで、故障してしまうと直すことが難しくなってしまった。そのため、手放してしまうオーナーも多く、いすゞ車のなかでは残存台数の減少率が高い。

 残存台数……1102台

 1位/東京都 254台 2位/神奈川県 153台 3位/千葉県 119台 4位/埼玉県 80台 5位/北海道 51台

マツダユーノスコスモ

 世界初の量産ロータリーエンジンを搭載した初代から、3ローターのロータリーエンジンで高出力エンジンを追求した、バブル景気の申し子のようなクルマだった4代目まで、常に新たな技術的挑戦をしていたクルマで、人気が高かった。

 ただ、4代目はもう手に入らないエアコンコンプレッサーや、製造が終了している純正部品が多いので、維持にはかなりの苦労がついて回るので、手放す人も多くなっている。

 残存台数……1273台

 1位/東京都 127台 2位/神奈川県 99台 3位/埼玉県 95台 4位/千葉県 89台 5位/北海道 73台

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