【ジムニー旋風健在!!】 デビューから1年経ってもなぜ人気は衰えない?

【ジムニー旋風健在!!】 デビューから1年経ってもなぜ人気は衰えない?

 ジムニー/ジムニーシエラが2018年7月5日にフルモデルチェンジしてから1年が経過した。依然人気が高く、衰えをみせていない。

 納期は発売当初、ジムニー/ジムニーシエラともに1年以上とされていたが、2018年9月中旬にはジムニーが半年、ジムニーシエラが1年以上へとジムニーの納期だけが短縮。

 しかし、2019年3月下旬には、ジムニー1年半、ジムニーシエラが1年と、再びジムニーの納期が延びた。

 そして、2019年7月の発売から1年が経った今、はたしてジムニー/ジムニーシエラの販売状況はどうなったのだろうか? 納期は改善されたのだろうか?

 新車販売現場に詳しい流通ジャーナリストの遠藤徹氏がジムニー/ジムニーシエラの販売状況はどうなったのか、スズキディーラーに徹底取材! ジムニーの今をお届けする。

文/遠藤 徹
写真/遠藤徹 ベストカー編集部


予想以上に売れてしまい生産が間に合わない

 発売から1年が経ったジムニーの売れゆきは? 納期はいつになるだろうか?
発売から1年が経ったジムニーの売れゆきは? 納期はいつになるだろうか?

 メーカーのスズキは当初、年間販売計画をジムニー1万5000台(月平均1250台)、ジムニーシエラを1200台(同100台)と設定し、生産計画を組んでいた。

 ところが発売1カ月後の受注台数はジムニー1万5000台、ジムニーシエラ5000台、合わせて2万台となり、納期が読めないほど長期化したため、残業や休日出勤によって月産ジムニー2500台、ジムニーシエラを500台、合わせて3000台の増産体制とした。

 2018年7月5日の発売から2018年末までの販売台数は軽自動車のジムニーが、月平均約2407台で、前年同月水準の1000台ペースに比べて1.8倍あまり、小型車のジムニーシエラは約612台で同5倍ペースと驚異的な売れゆきだ。

■2018年7月~2019年7月の新車販売台数
※2018年7月5日発表・発売
●ジムニー/ジムニーシエラ
2018年
7月:5062台/651台
8月:1894台/447台
9月:2070台/541台
10月:1851台/519台
11月:1861台/577台
12月:1706台/934台

※2018年累計販売台数はジムニー=1万4444台、 ジムニーシエラ=3669台。 平均月販売台数はジムニー=2407台、ジムニーシエラ=612台

●ジムニー/ジムニーシエラ
2019年
1月:2410台/1345台
2月:2934台/1492台
3月:3972台/1499台
4月:2613台/883台
5月:2373台/639台
6月:2287台/615台
7月:2367台/622台

※2019年累計販売台数はジムニー=1万8956台、 ジムニーシエラ=7095台。平均月販売台数はジムニー=2708台、ジムニーシエラ=1013台

2019年8月初旬現在の納期はジムニーが8ヵ月~1年!

ジムニーシエラの納期は、新車発売時の1年以上から、現在でも変わっていない
ジムニーシエラの納期は、新車発売時の1年以上から、現在でも変わっていない

 そこで2019年初めから4月にかけて休日出勤や残業によって50%以上の増産をするようになった。

 供給体制の改善によって、2019年7月までの販売台数はジムニーが月平均2708台、ジムニーシエラは1013台、合わせて3700台規模とさらに勢いを増している。

 それでも2019年8月初旬現在の納期は、ジムニーが8カ月から1年、ジムニーシエラが1年半から2年と、短縮できていない状況だ。

 なぜこんなに納期が延びてしまったのだろうか? 首都圏にあるスズキの営業マンに直撃すると、

「ハスラーの時もそうでしたが、ジムニーも1年経っても相変わらずお客様は多いです。むしろ、ほとぼりが冷めたと見計らって来るお客様も多く、納車が1年待ちだと言うと、もう待ちきれないのか受注する人もたくさんいらっしゃいます。増産はしているんですけどね。ジムニーシエラはヨーロッパ、東南アジアを中心に好評で、国内販売店と取り合いになっています」。

 海外市場はジムニーシエラのみの販売のため、国内向けは特に供給が遅れ、現在1万5000台もの受注残を抱えているという。まさに驚くべき状況だ。

 さらなる増産をするのであれば、組み立てラインの組み換えが必要になる。それには多額の投資と時間がかかる。準備しているうちにジムニー/ジムニーシエラの人気が頭打ちになってしまう恐れがあるため、踏み切れない、というのが実情のようだ。

 なぜこれほどまでに人気が高いのか? 首都圏のスズキ店営業マンに聞いてみると、

「SUVがブームになっているというバックグラウンドが追い風になっているうえに、レトロモダン的な四角いスタイルがウケたのでしょう。しかも他社に真似ができない本格的なオフロード走行ができるラダーフレームを採用しています。こうした、スズキのこだわりが本物と認められたのでしょう」。

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