【名車の中の迷車】ご先祖様に顔向けできないクルマたち 13選

【名車の中の迷車】ご先祖様に顔向けできないクルマたち 13選

 いかに伝統の家柄とはいえ、歴史を重ねればそのなかに「イマイチ、かな?」というのが混ざるのは、人もクルマも同じこと。春のお彼岸も過ぎたことだし、本企画ではそんな「あちゃ〜」なクルマたちを振り返ります。

 「そんなんだから先祖に顔向けできないんだ!」なポイントを教えてくれるのは、『ベストカー』本誌連載「エンスー解放戦線」でもおなじみ自動車ジャーナリストの清水草一氏。

 氏はけっこう墓参りが好きだと言っていたので、この企画にはうってつけの人選と言えるかもしれない(もちろん清水氏はご先祖様に顔向けできまくるぞ、本当だぞ)。

 なお各文末の「ご先祖に顔向けできない度」は★5つが最高(最低)で、「最も顔向けできないクルマ」となります。

文:清水草一、ベストカー編集部


■8代目カローラ 1995〜2002年

8代目カローラ/リベット溶接の採用や防錆鋼板の使用比率の拡大で、耐久性が向上。この代から国内向けと海外向けで大きく異なるデザインが採用されるようになった
トヨタカローラ/リベット溶接の採用や防錆鋼板の使用比率の拡大で、耐久性が向上。この代から国内向けと海外向けで大きく異なるデザインが採用されるようになった。ちなみに前期型のCMは刑事コロンボ(ピーター・フォーク)が務めた

 日本を代表するクルマ・カローラ。これまで11代を数え、15代続いた徳川幕府の将軍にも迫っておりまするが、8代目はどうもイカンかった。

 7代目はバブル期に企画されただけに、とてもゼイタクな設計でございましたが、8代目は一転不況下につきすべてがコストダウン! ペナペナになってしまったのです。時代に合わせたとはいえ、退歩はイカン。

ご先祖に顔向けできない度…★★★★

■マーク2クオリス 1997〜2002年

トヨタマーク2クオリス/車名に「マーク2」がつくが、カムリグラシアの姉妹車であり、プラットフォームも(当時の)カムリと共通のFF。エンジンは2.2Lの直4と、2.5Lと3L、2種のV6が用意されていた。基本装備は充実
トヨタマーク2クオリス/車名に「マーク2」がつくが、カムリグラシアの姉妹車であり、プラットフォームも(当時の)カムリと共通のFF。エンジンは2.2Lの直4と、2.5Lと3L、2種のV6が用意されていた。基本装備は充実

 マーク2もまた9代という長い歴史を持つクルマ。現在もマークXと名を変えて、なんとか家名を守っておりまする。

 が、マーク2クオリスは、一族と認めとうない。マーク2一族はすべて後輪駆動! 

 FFのカムリグラシアのお面を替えてマーク2を名乗らせるのは、さすがに安易に過ぎようて。クルマそのものはよいのじゃがのう。なんとも惜しいのう。

ご先祖に顔向けできない度…★★★

■9代目クラウン 1991〜1995年

トヨタクラウン/この代から全車3ナンバーとなり、上級モデルとしてマジェスタも設定。クリーンなデザインだが、押し出しは弱い?
トヨタクラウン/この代から全車3ナンバーとなり、上級モデルとしてマジェスタも設定。クリーンなデザインだが、押し出しは弱い?

 クラウンは我が国で最も長い家柄。なにせ現在で14代じゃから、徳川将軍家まであと一息じゃ。

 そんなクラウンの黒歴史は9代目であろうか。クラウンも変わらなきゃみたいな感じで、マジェスタには初めてモノコックボディを採用、テールランプもガラリと変えるなど意欲満々だったが、これが大不評。一時は日産セド/グロに販売台数で逆転を許す始末であった。無念。

ご先祖に顔向けできない度…★★

■4代目ソアラ 2001〜2005年

トヨタソアラ/先代までのクーペと異なり、電動格納式ハードトップを備えたオープンモデルとして登場。エンジンは4.3LのV8を搭載した
トヨタソアラ/先代までのクーペと異なり、電動格納式ハードトップを備えたオープンモデルとして登場。エンジンは4.3LのV8を搭載した

 ソアラといえば「未体験ゾーン」。しかし国内における名声は2代目までで、3代目で崩壊し、4代目で滅亡の憂き目を見た。

 3代目も「ソアラ」の名を継ぐにはふさわしゅうない「ぬらりひょん」だったが、4代目はまるでソアラではない! 最後は車名そのものをレクサスSCに変えてしまうとは。

 まさにご先祖様の顔に泥を塗りおった。最初からソアラを名乗らなければよかったのう。

ご先祖に顔向けできない度…★★★★

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