アルファード、RAV4…トヨタが本気でライバルを潰しにかかったクルマ5選+α


カルディナ

デビュー:1992年(初代)、1997年(2代目)、2002年(3代目)
ターゲット:スバルレガシィツーリングワゴン

レガシィツーリングワゴンがステーションワゴンブームをけん引し、そのマーケットでイニシアチブを握ろうと3代にわたりカルディナを投入したが、レガシィの牙城は切り崩せなかった

 1989年登場のレガシィツーリングワゴンは当時日本ではあまり人気のないジャンルだったステーションワゴンながら、スタイリシュな点、使いやすさ、スポーツモデルのGTを設定するなどのスポーツ性、バリエーションが充実していたことなどを理由に大ヒットし、日本車のステーションワゴンのリーダー的存在に成長した。

 レガシィツーリングワゴンに対抗すべく、トヨタはミドルステーションワゴン市場に初代カルディナを投入する。

 しかしレガシィツーリングワゴンのイメージがよすぎたことや、商用バンの設定がないレガシィツーリングワゴンに対しカルディナは商用バン(初代モデルのみ)を設定した点がブランドイメージを落としたのか、スバルの主役であるレガシィツーリングワゴンとトヨタの単なる一車種であるカルディナとの入魂度合いをユーザーが嗅ぎ取ったのか、カルディナが三世代に渡って策を練ってもレガシィツーリングワゴンの牙城を崩せなかった。

 あのトヨタが満を持して投入しながらライバル車に勝てなかったというのは、非常に珍しい例である。

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 トヨタは意図的に後出しじゃんけんをする場合と、規制変更などで先陣を切りたくないから結果的に後出しじゃんけんになるケースとがある。

 本企画では5台+αを紹介してその中でも触れているが、トヨタが後出しじゃんけんをして失敗したケースは極めて少ない。

 企画中にも登場したカルディナのほかでは、独自のコンセプトを生かしヒットしたもののオデッセイの後追いをして乗用タイプミニバンにコンセプトチェンジした2代目イプサムはオデッセイの牙城を切り崩すまでにはいかなかった。

 そのほかでは、ファンカーゴの後継モデルのラクティスはフィットを撃墜することはできなかった。ただ、カルディナ、イプサム、ラクティスともほかのメーカーからすれば充分成功に匹敵するくらいの販売量をマークしているのはさすが販売のトヨタといったところ。

  このようなことから、トヨタの後出しじゃんけんの勝率は85%といったところだろうか。最近では後出しじゃんけんが減っているが、今後はどうなるか見ものだ。

朴訥なまでのまじめなデザイン、パッケージングをはじめとする実用性と走りの性能を高いレベルで両立しているなどレガシィには売れる理由があった