「外観だけ市販車」のレーシングカーはもう飽きた!? 2018年は絶対にGT3が盛り上がる

「外観だけ市販車」のレーシングカーはもう飽きた!? 2018年は絶対にGT3が盛り上がる

 最近盛り上がっているレーシングカーカテゴリーをご存じでしょうか? そのカテゴリーが「GT3」。

 現在でも日本のトップカテゴリーレースのスーパーGTでは、GT300クラスでこの「GT3」が大活躍をしていることでご存じの方も多いはず。そんな「GT3」マシンがどうやら来年2018年に、もっともっと日本でブレイクします。

 編集担当が掴んだ情報を基に、来年「GT3」の人気沸騰の理由をご紹介します。市販車により近い、それこそがキーワードだったりします。

文:ベストカーWeb編集部/写真:塩川雅人、ホンダ


■”ガワ”だけ市販車のスポーツカーに飽きた人が多し!?

 先日終了した今シーズンのスーパーGT。GT500とGT300でクラスが分かれているが、特に最近注目なのが、GT300に参戦するFIA GT3車両。

 このマシンは多くのクルマ好きにとってきっと馴染み深いはず。その理由というのが「市販車に近い」という部分だ。

 近年はマシンの高速化もあり、スーパーGTのマシンに関しては非常に独特な進化を遂げている。トップカテゴリーのGT500は全車が直列4気筒の2Lターボエンジンの搭載が義務付けられている。

 しかしGT500に参戦する日産GT-Rにも、レクサスLCにも、そしてホンダNSXにも市販車ではそのようなエンジンは搭載されない。

 車重も1tを少し超える程度とされ、市販車ベースなどというのがちょっと苦しいレベルのマシンにまで進化している。なんせその速さはラップタイムでいえばF3よりも速いほどなのだ。

右がGT3マシン、左がGT500マシン。GT3マシンがやたら大きく見えるのは遠近法のせいではない。なんせ全高がGT500は1150mm、市販車ベースのGT3は1350mmほどなのだ
右がGT3マシン、左がGT500マシン。GT3マシンがやたら大きく見えるのは遠近法のせいではない。全高がGT500は1150mm、市販車ベースのGT3は1350mmとなり、骨格からして異なるのだ

 もちろん速さや闘いに魅せられるファンは多いけれど、往年のレースファンにとっては「”ガワ”だけ市販車」に違和感も覚える状態である。

 そのいっぽうで、GT3マシンのファンが増えているのは市販車とのイメージが非常に近いから。4WDこそ禁止されているが、1.3t程度の車重で、エンジンも基本的には市販車エンジンと同型式のものの搭載が義務づけられている。

 だからマシンによって得意、不得意もはっきりしており、市販車オーナーも感情移入がしやすいってワケです。

 そんなGT3が2018年にはもっと熱く盛り上がる、はずだ。しかしいったいナゼ? という疑問を解決しつつ、GT3マシンの盛り上がりに注目いただきたい。

レーシングカーとはいえベントレーなどもGT3も開発している。ご覧のとおり市販車との近似性も大きい
レーシングカーとはいえベントレーなどのハイブランドもGT3も開発している。ご覧のとおり市販車との近似性も大きい

■GT3が安くて流行るはもう過去のハナシ

 GT3マシンの話をするときまって出てくるのが価格の話。たしかにGT3カテゴリーができた当初は3000万円程度で、スーパーカーにちょっと足した程度で購入ができた。

 しかし現在はGT3同士の競争激化で価格が急騰。もっとも高い部類のフェラーリ488GT3では8000万円、平均的なGT3マシンでも5000万円前後が一般的だ。こうなるとGT3が決して激安な存在ではないのはおわかりいただけるだろう。

GT3マシンも超高額なフェラーリ。写真の488GT3は8000万円。高ッ!!
GT3マシンも超高額なフェラーリ。写真の488GT3は8000万円。高ッ!!

 しかしここまで2018年にGT3が盛り上がると断言するのには2つの理由がある。

 ひとつめはNSX GT3の存在。このクルマはホンダが手がける初のGT3マシンで、すでにアメリカでは表彰台を獲得するなど順調な滑り出しを見せている。

 このNSX GT3が来年は日本のGT300に参戦するのでは? というウワサもサーキットでは聞こえてくる。かなりこのウワサは現実味を帯びているようだ。

 かつてホンダは先代NSXでGT300に出場した経験もあるが、これが実現すればファンは嬉しい限り。

ちなみにNSX GT3は約46万5000ユーロ。ざっくり6140万円ほどだ
ちなみにNSX GT3は約46万5000ユーロ。ざっくり6140万円ほど。安いか、高いか……。高いっす

次ページは : ■国内でのGT3レースが2018年はおもしろい

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