新型NSX、新たな「母国」アメリカでの評価はいかに?

 新型NSXはいったいどのように評価されているのか。

 ここまで人の評価が気になるクルマもなかなかない。それはなぜか? と考えたときに思い浮かぶのが初代「NSX」の偉大な足跡がそうさせるのかもしれない。2007年にGT-Rがデビューした時と同じ雰囲気すら受ける。

 日本の誇るスポーツカー「NSX」。アメリカ主導で誕生した新型は、果たして現地アメリカではどう受け入れられているのだろうか。

 文:WEBベストカー編集部/写真:ホンダ、WEBベストカー編集部 (塩川雅人)


日本の評価はいかに?

 日本での評価はさまざまであるが、クルマとしての完成度は褒められているものの、やはりその2370万円という価格もあり、全体としては手厳しいものが多い。

 いかんせん先代のNSXのインパクトが強すぎたのもあるとは思うが、高回転NAのMRマシンから、3モーターのハイブリッドAWDに変身したその姿にはどこか寂しさも感じるなんてファンも多い。

 そもそもNSXは2010年にはV10エンジン搭載で復活する予定だった。

 しかしHSV-010としてスーパー GTには参戦したものの、結局市販車は世界的な経済状況もありデビューはなかった。そこで大きく落胆したファンも多いだろう。

 さらに言えば、初代NSXはあのアイルトン・セナが味付けをしたなどの逸話も多く、そんな偉大なる先代を超えるとなると至難の業なのに違いはない。それだけNSXへの期待も大きいのが初代の「母国」でもある日本市場の特徴かもしれない。

c1201053h
手前がスーパーGTに参戦したHSV-010 GT。エンジンはスーパーフォーミュラ(当時:フォーミュラニッポン)用のV8を積むなど特例尽くしだった。奥に見えるのが新型NSXのコンセプトモデル

ACURA NSXの概要

 日本ではイマイチな評価も目立つ新型NSXだが、その生まれ故郷アメリカでの評価は日本とは大きく違うのだろうか? 

 アメリカの評価サイトとして有名なCONSUMER REPORTの記事から抜粋してみたいと思う。まず序章から。

 アキュラにとって、高回転エンジン、そしてミドシップのNSXにふさわしい後継者を登場させるのに11年もの年月を費やした。そして今回、ハイブリッドになったNSXを簡単に試乗した後、我々はこの言葉に確信を持った。

 「NSXハイブリッドを待った甲斐があった」と。

 NSXの「ハイブリッド」という言葉を決して嫌がらないでほしい。NSXのハイブリッドはトヨタプリウスのそれとは違い、1ガロンあたり52マイル(26km/L)なんて燃費は達成しない。

 このハイブリッドはいかにパワーを効率よく地面に伝えるか、それを主眼に置いている。だからハイブリッドなのにポルシェ911ターボより公表燃費値は悪い。

 「ハイブリッド=エコ」という図式は全世界共通。その比較対象にプリウスが出てくるのも時の流れを感じるが、911ターボよりも燃費が悪いハイブリッドということが逆に新鮮な印象だ。

 パワーに振ったハイブリッド、近年のスーパーカーで見られるこの手法を日本のメーカーが取ってきたのは少し意外なのかもしれない。

走行モードの評価はいかに!?

 新型NSXには「QUIETモード」「SPORTモード」「SPORT +モード」「TRACKモード」という4つの走行モードが用意される。

 「TRACKモード」こそサーキットなど向けの激しいモードだが、とくに今回紹介する記事では「QUIETモード」が気になっているようだ。

 このクルマの「Quietモード」は言うなれば「ご近所さん向けの礼儀正しいモード」と言えるだろう。なぜかといえば、時速30マイル(約48km/h)まではEVモードで走れる。

 他の「Sport」「Sport +」「Track」モードへの切り替えでドライブトレイン、サスペンション、そしてマフラーの音量も制御する。EVの駆動がどうしても低速でギクシャクしがちなトランスミッションを滑らかに演出している。

走行性能はどう評価された?

 3モーターにV6ツインターボ。とてもユニークなパッケージングのスーパーカーとなったNSX。アメリカ人の好みもあるとは思うが、日本との評価の差はあるだろうか?

 最初に述べたようにこのハイブリッドはすべてパフォーマンス向上に使われている。3つのモーター、そしてあなたの頭のすぐ後ろにある3.5LのV6ツインターボエンジンが573psを発揮するのだ。

 このすべてのパワーと、地面を鉤爪のように掴むトラクションが強力な推進力を発揮し、ぼーっとしていると助手席の乗員の頭をヘッドレストに押し付ける。

 典型的なミドシップカーらしく、ターンインのレスポンスは極めて俊敏で、これならどんなワインディングでもコーナーを楽しむことができるだろう。狙いどおりに切れるステアリングは自分の手がフロントタイヤと直結しているかのような錯覚すら覚える。

 しかし公道でこのクルマの真の実力を知ろうだなんて試みてはいけないと付け加えておこう。

dsc_346900
エンジンは分厚いカーボンのカバーに覆われている。エンジン単体で507psを発揮する

価格との折り合い

 価格は「輸入車」となる日本よりは安く1600万円がスタートライン。こうなるとポルシェ911ターボなども現地では競合車種になりうる価格帯だ。お買い得感があるのか、それともやはり高いのか。現地の声を聞いてみよう。

 もし幸運にも15万7800ドル(約1641万円)を払える余裕があるのなら、あなたはアキュラの最初の注文生産のモデルを買うことができるであろう。そしてそのクルマがここ、合衆国のオハイオ州のメアリーズビルで生産されているのも忘れてはならない。

 新型NSXはこれまでのいかなるクルマとも違う生物である。よりパワフルで、ハイテクで、複雑で、さらに高度に洗練されているのだ。そう、新型NSXは初代と比べれば本能的に乗るクルマではない。

 純粋主義の人々はきっと「ビデオゲームのようだ」と評するかもしれない。しかしながら新型NSXは確実にレベルを上げ、世界の名だたるスーパーカーと接近戦を行うステージに立っているのは間違いない。

ProEXR File Description =Attributes= channels (chlist) comments (string): "created with mental ray 3.12.1.18" compression (compression): Zip16 dataWindow (box2i): [0, 0, 2999, 1686] displayWindow (box2i): [0, 0, 2999, 1686] lineOrder (lineOrder): Increasing Y pixelAspectRatio (float): 1.000000 screenWindowCenter (v2f): [0.000000, 0.000000] screenWindowWidth (float): 1.000000 type (string): "scanlineimage" =Channels= A (half) B (half) G (half) OCC.A (half) OCC.B (half) OCC.G (half) OCC.R (half) POINT.A (half) POINT.B (half) POINT.G (half) POINT.R (half) R (half) UVPass.NX (float) UVPass.NY (float) UVPass.NZ (float) depth.Z (float) diffuse.B (half) diffuse.G (half) diffuse.R (half) fresnel.A (half) indirect.B (half) indirect.G (half) indirect.R (half) normal.NX (float) normal.NY (float) normal.NZ (float) reflection.B (half) reflection.G (half) reflection.R (half) refraction.B (half) refraction.G (half) refraction.R (half) specular.B (half) specular.G (half) specular.R (half)

日本との比較

 このように見ていくとNSXの評価軸はやはりそのメカニズムにあるようにも思える。特に最後の章のた「新型NSXは初代と比べれば本能的に乗るクルマではない」という表現が、アメリカでのNSX評のコアを表しているように感じる。

 ここで使われた”visceral to drive”という表現は直訳すれば「内臓で感じるように運転する」となる。

 高回転までよどみなく回るエンジン、適度に引き締められた足回り、そしてオールアルミのボディなどまさに「内臓で感じる(=本能で走る)」存在だった初代NSX。実は初代こそ、新型にとって最大のライバルかもしれない。

最新号

ベストカー最新号

【次期フェアレディZ誕生へ】日本車 2020年期待の星|ベストカー12月26日号

 ベストカーの最新刊が本日発売!  最新号では、伝統のある日本車のビックネームであるフェアレディZとパジェロの次期型情報をお届け。ベストカースクープ班が独占入手した情報を詳しく紹介する。   そのほか、日本車2020年期待の星、GR SPO…

カタログ