新型パナメーラの日本仕様が2月28日に公開された。2代目となる本モデルは、すべてを一新。
ポルシェAGのパナメーラプロダクトラインセールス&マーケティング担当ディレクターのDr.ステファン・ウッチ氏によれば、先代から引き継だのは「コンセプト」「パナメーラの名」、そして「エンブレム」だけと言う。
7年ぶりにフルモデルチェンジした新型パナメーラについて見ていこう。
文:WEBベストカー/写真:WEBベストカー
ニュルでかつての911 GT3を凌駕する
ウッチ氏によれば、新型パナメーラは「スポーツと快適性という相反する特性を、先代以上に両立させている」と強調する。
「サーキットでのダイナミックな走りを実現しながらも、長距離移動での快適性にも優れ、ビジネスミーティングにもリラックスしたまま到着することができる」と語る。
その走りの性能は、ニュルブルクリンク北コースの7分38秒というタイムにも象徴される(パナメーラターボ)。これは、サーキット向けに開発された911 GT3(997型)が7年前に記録した7分40秒よりも速いタイム。
ラグジュアリサルーンでありながら、本格スポーツの実力を備えるという証明でもある。
新型パナメーラは、先代同様に、最先端の技術が多くつぎ込まれている。
軽量化ではアルミをベースとした最先端の複合素材を多用。また、シャシーは統合された4Dシャシーコントロール システムを採用。
これにより走行挙動をリアルタイムに分析し、システムを最適に調整してハンドリング性能などを向上させる。
もちろん、快適性能はさらに進化。150mm延長されたホイールベースにより、後席のレッグルームは110mm長く、バックレストは最大40mm可倒範囲が拡大されている。
PHEVのシェア拡大を狙う
新型パナメーラに搭載されるパワートレーンは4種。3L、V6ターボエンジン(330ps)を搭載するのが、パナメーラ、パナメーラ4、パナメーラ4 エグゼクティブ。
2.9L、V6ツインターボ(440ps)を搭載するパナメーラ4S、パナメーラ4Sエグゼクティブ。
同エンジンにモーターをくみあわせるハイブリッド(462ps)のパナメーラ4 E-ハイブリッド、パナメーラ4 E-ハイブリッド エグゼクティブ。
そして4L、V8ツインターボ(550ps)を搭載するパナメーラターボ、パナメーラターボ エグゼクティブというラインナップとなる。
すべてのエンジンで低回転域でのトルクが向上し、レスポンスも改善されている。
なかでも注目は、ハイブリッドモデル。ポルシェでは燃費性能にも注力しつつ、パフォーマンス向上のために積極的にハイブリッド(PHEV)を使うとしている。
発表会で、ポルシェジャパン七五三木敏幸(しめぎとしゆき)社長は、日本におけるポルシェの好調ぶりを語ったが、近年それを牽引しているのはマカンであるという。
昨年は全モデルのなかでも37%を占めたが、他のモデルの販売台数が落ちたわけではなく、マカンの好調ぶんがそのまま上乗せとなったという。
ニューパナメーラの登場によって、さらなる販売台数増と、昨年達成できなかったPHEV比率10%を狙っていく。
【モデル一覧と価格】
- ・パナメーラ:1132万8000円
- ・パナメーラ4:1182万8000円
- ・パナメーラ4エグゼクティブ:1303万円
- ・パナメーラ4S:1591万円
- ・パナメーラ4Sエグゼクティブ:1762万円
- ・パナメーラ4 E-ハイブリッド:1407万円
- ・パナメーラ4 E-ハイブリッド エグゼクティブ:1529万円
- ・パナメーラ ターボ:2327万円
- ・パナメーラ ターボ エグゼクティブ:2540万円
新型パナメーラ4S 主要諸元
- 全長×全幅×全高:5050×1950×1425mm
- ホイールベース:2950mm
- 車両重量:1940kg
- 駆動方式:4WD
- 乗車定員:4名
- エンジン種類:2.9L V6ターボ
- 最高出力:340ps/5650-6600rpm
- 最大トルク:56.0kgm/1750-5500rpm
- 燃費:12.4km/L
- 車両本体価格:1591万円[税込み]
コメント
コメントの使い方