ノートe-POWERのワンペダルは、雪道でも使えるか?

ノートe-POWERのワンペダルは、雪道でも使えるか?

 そろそろ春の気配が感じられる頃となったが、地方によってはまだまだ雪の心配がある。春休みに雪国に出かける予定の人もいることだろう。

 そこで本記事では、先月の長野県女神湖で行われた日産の試乗会で体験できたノートe-POWERについて、雪上での実力をレポートする。

 文:ベストカー編集部/写真:平野 学
ベストカー2017年3月10日号


4WDがなくても安心ドライブ!

 ワンペダルドライブが注目を集めるノートe-POWERだが、はたして雪道でも違和感なく、そして安全に走れるか? ぜひ確認したい、ということでさっそく試乗してみた。

 女神湖の氷上コースと一般道の積雪路の両方で試すことができたが、結論からいうと「違和感がないどころか、ワンペダルドライブはスノードライブに向いている」ことを実感した。

 氷上コースではノーマルのノートe-POWER、一般道ではそのNISMOに試乗。滑りやすい路面での動きを試しながら思ったのは、ゆるい減速ではブレーキを踏まないでいい安心感の高さである。

 雪道ではブレーキングに気をつかうものだが、右足のコントロールだけでほとんど走れるのは本当にラクで安心。ブレーキを踏むよりも減速コントロールがしやすいので、挙動の乱れが生じにくいのがいい。

 いっぽう、ちょっと元気に走るとブレーキが必要になる場面も出てくる。そういう時はアクセルオフでの減速+ブレーキでの減速が重なるためなのか、少し神経質な動きになるようにも感じた。

 そうはいっても、危ない状態になる前にVDC(ビークルダイナミクスコントロール)が効くので問題はないが、つい、ステアリングを持つ手に力が入る場面も。やはり雪道のブレーキングは難しい。

 そこで前述の「右足のコントロールだけで走れるのは安心」という文章に戻るというわけだ。

 それにしても今回初めて乗ったノートe-POWER NISMOの走りは魅力的。ボディががっしりしており、足回りも引き締まっていながら乗り心地を損なわず、快適性とスポーツ性のバランスがすばらしい。

 唯一惜しいのは発電のためにエンジンが回っている時の音が3気筒の「それ」であることで、パワー感はノーマルよりもあるもののパワーユニットにスポーツフィールは感じられない。

 新しいEVを標榜しているクルマだけに「キミの感覚が古いんでしょ!」と言われれば反論のしようもないわけだが……。

 ちなみに、ノートe-POWER以外にもたくさんの日産車に乗れたので報告しておくと、どれもこれもスノーロードではVDCの威力が絶大だった。

 しかもクルマのキャラクターに合わせてセッティングを変えているのか、ノートやリーフでは徹底的に安定性を確保してくれるいっぽう、スカイラインやZではある程度リアのスライドを許容しながらスタビリティを確保する面もある。

 どちらにしてもドライビングを邪魔するようなものではなく、純粋に安心感を高めてくれるデバイスであることがありがたい。

 ノートe-POWERは雪道ではどうなのか? を体験するべく臨んだ今回の試乗会だったが、冒頭に書いたとおり「ワンペダルドライブは雪道に最適」というのが結論。

 e-POWERには4WDの設定がないが、今回の試乗でいっさい不安を感じなかったことも付記しておく。

e-POWERのワンペダルドライビングは雪道にぴったり。ブレーキを踏まないで速度コントロールできるのが安心感につながる
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