先代スイフトスポーツ VS スイフトRS 徹底比較!!どちらを買う?  

 新型にモデルチェンジしたばかりのスイフトだが、ファン待望のスイフトスポーツはまだしばらく先のもよう。

 そこで、先代同士での評価となってしまうが、スイフトスポーツと、特別仕様扱いだったRSとを比較してみる。

 絶対的なパワーか、それとも楽しさか?

 文:渡辺陽一郎
ベストカー2016年10月10日号


往年のコンパクトスポーツハッチを思い出す楽しさ

 スイフトスポーツ(先代)のエンジンは1.6Lで最高出力は136ps。CVTのほかに6速MTを用意し、ショックアブソーバはテネコ製になる。

 対するスイフトRS(先代)は、特別仕様車の位置づけでエンジンは1.2Lで最高出力は91psにとどまり、CVTと5速MTを用意する。

 ショックアブソーバは欧州仕様と同じ設定で、減衰力はベース車のXGよりも少し高い。

 動力性能なら当然スポーツが上回るが、運転する楽しさなら断然RS。実用トルクを重視したエンジンを高回転域まで回し、性能をフルに出し切る醍醐味を味わえる。

 RSが搭載する5速MTのギア比はXGと同じだが、これも絶妙で峠道に最適。スポーツは動力性能が高く、小刻みな変速をしなくても相応に走れるが、少し非力なRSでは的確な操作が求められる。ドライバーの技量でパワー不足を補う運転も実に楽しい。

 カーブを曲がる時も同様だ。スポーツは専用の足回りに17インチタイヤを装着するから旋回性能が高い。後輪の接地性も優れている。その点、RSのタイヤは16インチで、旋回時のボディの傾き方も、欧州仕様の足回りを備えながらスポーツよりは大きくなっている。

 RSを楽しむコツは、この足回りの特徴を利用することだ。コーナーに入る手前の減速タイミングを少し遅らせると、RSでは車両の向きが素直に変わる。旋回途中でアクセルペダルを少し戻して、後輪を緩やかに横滑りさせる運転もしやすい。

 つまり安定性がスポーツよりも低いワケだが、ドライバーがコントロールできる領域は広い。旋回速度はスポーツを下回ってもハンドル/アクセル/ブレーキの操作を連係させると、車両の向きを自由自在に変えられる。この楽しさはRSならではだ。

 重量をMT同士で比べるとRSが80kg軽い。この違いもRSのコントロール性を高めている。RSを運転すると、スターレットSi、シャレード・デ・トマソといった1980~90年代のコンパクトなスポーツハッチを思い出す。

 当時のクルマはボディ剛性、タイヤのグリップ力、エンジン性能などは低かったが、荷重移動を使って積極的に曲がり、常識的な速度でもエンジン性能をフルに引き出せた。この運転感覚を現代に蘇らせたのがRSだ。初心者を含めて楽しく遊べる。

 各項目を採点していくと、点数ではスイフトスポーツが上だが、総合評価ではRSのほうを勝ちとしたい。

スイフトRSの1.2Lエンジンは91psと非力ながら、実用トルクを駆使し、エンジン性能をフルに出し切る運転の醍醐味はこちらが上か

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