ホンダの新型N-BOXが発表されて約1カ月。いきなり2017年8月の車名別月販台数ランキングで1位を獲得しました(ホンダN-BOX 9810台、2位日産ノート9681台、3位ダイハツタント8743台、4位スズキワゴンR 8743台、5位トヨタアクア8174台)。
9月に入っても販売は好調で、さらにそもそもN-BOXは2017年上半期(1〜6月)累計販売台数でも乗用車、軽自動車合わせて販売台数トップ(10万6230台)。
この、いま文句なく日本で一番売れてる車の新型を、細かいチェックが大得意な自動車ジャーナリスト、渡辺陽一郎氏がじっくり試乗。
特に同じ軽自動車の超ハイトワゴンカテゴリーに属す、ライバルのダイハツタント、スズキスペーシア、日産デイズルークス&三菱eKスペースと比較してもらいました。
文:渡辺陽一郎 写真:平野学 モデル:万理華
ベストカー2017年10月10日号
■「走り」はどうか? NA編&ターボ編
まずは自然吸気エンジンの動力性能だが、ホンダの新型N-BOXは従来型に比べて実用回転域の駆動力が高い。車両重量は軽量化したものの標準ボディで890kgと重く、充分な性能ではないが、従来型ほどの力不足は感じなかった。
4500回転付近から加速が活発になり、街中の走りなら不満はない。この点、ライバルであるダイハツのタントや日産デイズルークス(三菱eKスペース)よりも力強いが、スペーシアはボディがさらに軽く、NAの走りで選ぶならトップはスズキのスペーシアだ。
ターボは新型N-BOXが1位だ。低回転域から太いトルクを発揮し、自然吸気の1Lエンジンに近い感覚で運転できる。ただしターボはライバル車も扱いやすいため、あまり大きな差はない。
新型N-BOXの操舵感と安定性は、従来型(旧型)に比べて大幅に向上した。従来型は後輪の安定確保のために、操舵に対する反応が鈍く、峠道では曲がりにくかった。
新型はここが改善されており、後輪の安定を保ちながら、動きの鈍さを意識させない。N-WGNに近付いた感じを受けた。
タントやデイズルークスよりもよく曲がるが、やはりスペーシアはボディが軽く、全高も1735mmとライバルより低いので、新型N-BOXと比べても少し軽快だ。
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