2019年11月4日に閉幕した第46回東京モーターショー。その青海展示場のトヨタ車体ブースに新型グランエースが展示されていた。
このグランエースはハイエースワゴンの海外モデルとしてすでに販売されているモデルで、もう間もなく正式に発表される予定。そのグランエースの登場により、新型ハイエースへの注目は俄然高まっている。
すでにベストカーwebの記事においても説明しているが、このグランエースは200系と呼ばれる現行型ハイエースの正統な後継車ではない。
ハイエースはバンと呼ばれる商用車がメインのモデルであり、4ナンバー車がないとセールスに大きく影響するからだ。
しかし、次期型ハイエースは、衝突安全性能を考慮して、このグランエースと非常によく似たフロントマスクを持つことになる…という情報が入ってきている。
そうなると取り回しや視界の関係で、現行型ハイエースバンの中古車相場はさらに高騰することが予想される。
ではいま、ハイエースバンの中古車市場はどうなっているのか。なんと異変が起きているというので、その概要を紹介したい。
文:萩原文博、写真:トヨタ、ベストカー編集部
ハイエースの中古車市場をみる
現行型の200系ハイエースは2004年に登場し、すでに15年も販売されているロングセラーモデルだ。
その長いモデルライフの中で何度もマイナーチェンジや一部改良を重ねて走行性能や燃費性能そして安全性能もアップデートしている。
モデルライフが長いということもあり、200系ハイエースバンの中古車の流通台数は約3050台と非常に豊富になっている。
また、人気車らしく年式による流通台数差があまりないという特徴もある。
流通台数以上に注目なのが、平均価格の推移だ。200系ハイエースバンは2019年1月に底値となる約221万円まで値落ちした。
しかし、そこからはジワジワと値上がりを続けていて、現在は約235万円まで値上がりしている。また、2019年10月にはこの直近1年の中で平均価格の最高値となる約241万円を記録したのだ。
中古車価格がなぜ高騰したのか?
なぜ、10月に最高値を記録したのかというと、消費税増税により、高年式の中古車が大量に市場に流入したからだ。
中古車の年式分布を見ると、2019年式で走行距離500km以下といういわゆる未使用中古車や新車未登録車といわれるクルマが約600台も存在しているのだ。
価格帯は約209万~約575万円(キャンパーなどの特装車を除く)となっていて、中でも2.8DTスーパーGLロングボディや2.0スーパーGLロングボディに設定された特別仕様車の50THアニバーサリーリミテッドの値上がり傾向が顕著となっているのだ。
さらに200系ハイエースバンの中古車で最も流通台数の多い2017年~2019年式で見てみる。
2017年以降の中古車相場はいかに
先ほど取り上げた2.0スーパーGLロングボディ50THアニバーサリーリミテッドの平均価格の推移を見てみると、3カ月前が約346万円だったのに対して、現在は約360万円と14万円の値上がり。
そして2.8DTスーパーGLロングボディ50THアニバーサリーリミテッドは3カ月前の平均価格は約424万円で、今月は約436万円とこちらも約12万円も値上がりしているのだ。
両モデルともに特別仕様車のため台数が限定されており、中古車の流通台数も減少傾向というのが、値上がりに拍車を掛けていると思われる。
また衝突回避支援パッケージトヨタセーフティセンスが装着され、ディーゼル車のエンジンとミッションが変更された2017年12月以降のモデルの中で、
流通台数が約90台と多い2.8DTスーパーGL ロングボディスーパープライムII4WDは流通台数が増えるにつれて、平均価格も3カ月前の約417万円から今月は約425万円と値上がり。
また、約75台という流通台数の2.8DTスーパーGL ロングボディスーパープライムIIも同様に約389万円から約397万円と値上がり幅が異なるものの値上がり傾向となっているのだ。
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