【RX-7、WRX STI、ランエボ…】新車価格より高い! プレミア中古車とその事情

【RX-7、WRX STI、ランエボ…】新車価格より高い! プレミア中古車とその事情

 限定200台とか、期間限定販売といった言葉に弱い日本人。最近では発売と当時に即完売するケースも出てきており、大人気となっている。

 惜しくもそうしたクルマを買い逃した人は、中古車で買うという手が残されている。しかし、中古車価格を見ると、新車価格より高いプレミアム価格になっているケースが多い。

 そこで、比較的新しい高年式の車種のなかから、新車価格より高い中古車をピックアップして、最高価格と平均価格、さらには新車価格よりどれくらい値が上がっているのか、新車価格からのアップ率を調べてみた。

文/萩原文博
写真/ベストカーWeb

【画像ギャラリー】新車価格より高いプレミアムカー詳細写真


プレミアム価格になりやすい車種は一定の傾向がある

  コロナウィルスの影響で、品薄となったマスクやトイレットペーパーが高値で転売されるということがあった。

 現在は禁止されましたが、どうしてこのようなことが起きるのかというと、買いたい!という人の数が、店頭にある品物の数を上回ってしまったという、需要と供給のバランスが崩れたことによる現象だ。

 こういったことは中古車でも良く起きる。特に新車価格を中古車相場が上回ってしまう、いわゆる「プレミアム価格」になりやすい車種は一定の傾向がある。

 まずは、新車の人気が高く納車が長期となるケース1。現在はスズキジムニーなどが当てはまる。

 そして、生産終了となった絶版モデル。日産R34スカイラインGT-Rをはじめとした1990年~2000年代の国産スポーツカーがこのケース2だ。

 最後に小ロット生産しかされない限定車。なかでもエンジンやサスペンションをはじめとしたシャシーに手を加えたモデルがケース3で、例えばスバルのSシリーズのようなクルマは中古車となっても高値安定となりやすい。

 そこで、今回は現在、新車価格を上回る中古車価格で販売されているモデルを紹介し、価格高騰した理由と今後の価格変動について予想してみたい。

スバルWRX STI EJ20 Final Edition ↑新車価格から214.8万円アップ!

■2019年11月発売当時:452万1000円 2020年3月現在の平均価格:633.9万円。181.8万円アップ 新車価格からのアップ率は約49.1%
■最高価格は699.9万円(フルパッケージ)。新車価格から214.8万円アップ。新車価格からのアップ率約44.3%

EJ20ファイナルエディションの優先購入権の応募総数は約1万3000件。価格はWRX STI EJ20 Final Editionが452万1000円。WRX STI EJ20 Final Edition FULL PACKAGEが485万1000円。ベースのSTI Type Sの価格は413万6000円だから、それぞれ38万5000円円高、71万5000円高
EJ20ファイナルエディションの優先購入権の応募総数は約1万3000件。価格はWRX STI EJ20 Final Editionが452万1000円。WRX STI EJ20 Final Edition FULL PACKAGEが485万1000円。ベースのSTI Type Sの価格は413万6000円だから、それぞれ38万5000円円高、71万5000円高

 1989年に登場した初代レガシィに搭載され、その後初代~2代目インプレッサでWRCにおいて輝かしい記録を残した名機EJ20型2L水平対向4気筒ターボエンジン。

 そのスバルのレースシーンを支えたエンジンが2019年に生産終了となり、555台限定でWRX STIタイプSをベースとした特別仕様車EJ20  Final Editionが発売された。

 2019年10月24日に発表され、同年11月11日に優先購入権の応募が締め切られたが、その数はなんと555台の約23.4倍となる、約1万3000件。その後、厳正なる抽選の末、555台が販売された。

 EJ20ファイナルエディションは現在、中古車市場には7台流通している。最高価格は2020年式のフルパッケージ、走行距離90㎞、699.9万円。

 続いて、2020年式走行距離10㎞のSTIスタイルパッケージが678.0万円、2020年式走行距離10㎞のフルパッケージが669.9万円、2020年式10㎞のフルパッケージが599.9万円など、走行距離はいずれも100km以下の登録済み未使用車で、平均価格は633.9万円となっている。

 高値となっている理由は、先ほどあげたケース2と3に当てはまり、すでにWRX STIは絶版車となり、しかも555台という限定車だからだ。

 今後中古車の流通台数は一時的に増える可能性はあるが、新車時価格以下のプライスとなる可能性はほとんどない。 

EJ20ファイナルエディションには、一般的な量産車より回転系パーツの重量公差・回転バランス公差を低減することで、SUBARU BOXERが持つ、本来の滑らかな回転を一段と磨き上げた高バランスドエンジンを搭載している。ピストン&コンロッドは重量公差50%低減、クランクシャフトは回転バランス公差85%低減、フライホイール&クラッチカバーは回転バランス公差50%低減。レーシングエンジンにも迫る精度に仕上げているという
EJ20ファイナルエディションには、一般的な量産車より回転系パーツの重量公差・回転バランス公差を低減することで、SUBARU BOXERが持つ、本来の滑らかな回転を一段と磨き上げた高バランスドエンジンを搭載している。ピストン&コンロッドは重量公差50%低減、クランクシャフトは回転バランス公差85%低減、フライホイール&クラッチカバーは回転バランス公差50%低減。レーシングエンジンにも迫る精度に仕上げているという
<strong>↑上の写真をクリックするとEJ20ファイナルエディションの中古車情報が見られます!</strong>
↑上の写真をクリックするとEJ20ファイナルエディションの中古車情報が見られます!

次ページは : スバルWRX STI TYPE RA-R ↑新車価格から89.9万円アップ

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

マツダ6、実は水面下で開発が続いていた!? 注目新車情報、グッズが当たるアンケートも展開「ベストカー4月26日号」

マツダ6、実は水面下で開発が続いていた!? 注目新車情報、グッズが当たるアンケートも展開「ベストカー4月26日号」

終売が報じられたマツダ6はこのまま終わるのか? 否!! 次期型は和製BMW3シリーズといえるような魅力度を増して帰ってくる!? 注目情報マシマシなベストカー4月26日号、発売中!