ハイエースの中古車事情に変化あり!! ミニバン界の雄は国内外で大人気!

ハイエースの中古車事情に変化あり!! ミニバン界の雄は国内外で大人気!

 車両盗難の多いクルマランキングで上位にランクインするのが、トヨタ「ハイエース」と「ランドクルーザー」だ。

 一見するとトヨタ車であること以外、何の関連性も内容に感じるが、実はグローバルマーケットで人気の2車種なのである。この2車種は盗難されるとランドクルーザーは車両のままコンテナに搭載。そしてハイエースはパーツごとにバラバラにされ海外に輸出されるケースが多いというほど人気だ。

 そこで今回は、よくも悪くも国内外問わず人気の高い1BOX車「ハイエース」のなかでも、中古車の流通台数の多いバンに絞った中古車事情を紹介しよう。

文/萩原文博
写真/TOYOTA

【画像ギャラリー】43年の歴史を持つ大人気車「ハイエース」を詳しくチェック!


■利便性の高い豊富なバリエーションで心をつかむ

 ハイエースバンと聞くと、日産「NV350キャラバン」と同様にビジネスユースが主流と思うはず。しかし、実態はそうではない。ハイエースバンの広くシンプルな室内空間はカスタマイズにピッタリなのだ。ミニバンのカスタマイズというとトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」と思いがちだが、カスタムできる範囲がハイエースとアル/ヴェルでは全然レベルが違うのだ。

 以前、ハイエースのオフ会を取材したことがあるが、改造費だけで、1000万円以上というクルマもザラにあるほどなのだ。ハイエースバンの場合ビジネスユースはもちろんカスタムをメインとしたパーソナルユースとしても非常に人気の高いモデルなのだ。

左からハイエースバン、ワゴン、コミューター。ビジネスユースだけでなくパーソナルユースでも人気となっている

 200系と呼ばれる現行型ハイエースは、2004年8月に15年振りのフルモデルチェンジを行い登場した。現行モデルも登場から間もなく16年を迎え先代を超えるロングセラーモデルとなっている。

 ハイエースバンは、全長が4695mm(一部4840mm)のロングと、5380mmのスーパーロング。全幅が1695mmの標準と、1880mmのワイド、そして全高は1980mmの標準ルーフ、2105mmのミドルルーフ、2240~2285mmのハイルーフの3種類を用意。ドア枚数は4ドアと5ドア、フロア形状はタイヤハウスの出っ張りがある標準とジャストローの2種類を用意する。

 また、乗車定員は2人、3人、5人、6人乗りとバラエティー豊富だ。加えて、グレードはエントリーグレードの「DX」、快適装備の充実した「スーパーGL」を用意。搭載するエンジンは2L&2.7L 直列4気筒ガソリンエンジンと2.8L 直列4気筒ディーゼルエンジンの3種類となっている。

ハイエースバン 「スーパーGL(2WD 標準ボディ)」の室内。リアシート通常時荷室長は1855mm(6尺)、リアシート折りたたみ時荷室長は2470mm(8尺)となっている

■改良を重ねて進化 選ぶなら防犯性が向上した年式がオススメ

 登場してから間もなく16年を迎えるハイエースバンは、マイナーチェンジや一部改良を重ねて進化している。そのなかからトピックスだったものをピックアップした。まずは最初のマイナーチェンジを行った2007年8月。全モデルのフロントグリルを変更するとともに、搭載するディーゼルエンジンは2.5Lから3Lへと排気量を拡大させるとともに、新長期規制に適合させている。

 また、バンの「スーパーGL」にワイドボディ・ミドルルーフ車の追加や「DX」に「GLパッケージ」を設定している。2010年に行った2度目のマイナーチェンジでは搭載するディーゼルエンジンの仕様変更を中心に、フロントグリル、ヘッドライト、フロントバンパーの形状を変更した。

 2012年4月の一部改良では、盗難防止システムのエンジンイモビライザーシステムを全車に標準装備。2013年の3度目のマイナーチェンジでは、ヘッドライトを含むフロントマスクの変更に加えて、インテリアもセンタークラスターパネルを変更し、様々な情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイを全車に標準装備とした。

 また、バンの「スーパーGL(2WD車)」はサスペンションのチューニングが変更されている。2014年12月の一部改良では搭載するガソリンエンジンにデュアルVVT-iが採用され、燃費性能を向上。同時にATが従来の4速から6速へと多段化された。

 そして2017年11月の一部改良では、ディーゼル車のATも6速へと多段化されると同時に衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を標準装備した。ただし、高速道路などで追従走行が可能な、レーダークルーズコントロールは採用されていない。

 直近の2020年4月にはデジタルインターミラーを全車にオプション設定したのをはじめ、パノラミックビューモニターやインテリジェントクリアランスソナーといった運転支援装備をAT車にオプション設定するなど安全性を向上させている。

2020年の一部改良で、鏡面インナーミラーモードからデジタルインナーミラーモードに切り替えられるデジタルインターミラーを全車にオプション設定。後方視界の悪いバンだが、駐車時などに死角を減らすことに貢献してくれる

 こうして見ると、改良を重ねて進化してきたハイエースバンだが、中古車の購入はもちろん予算の都合はあると思うが、盗難が多いクルマだけに、2012年の一部改良でエンジンイモビライザー機能が付いたクルマはマストの条件と言えるし、できれば、エンジンとミッションが変更された2014年の一部改良後のモデルを狙いたいところだ。こうしたことを踏まえて、ハイエースバンの最新の中古車相場を見てみよう。

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