インプレッサWRX STI が最強の狙い目中古車になっている事情

インプレッサWRX STI が最強の狙い目中古車になっている事情

 スバル最強のEJ20型ターボエンジンを搭載し、WRCで輝かしい成績を残したインプレッサWRX STIの中古車が、今かなり狙い目の選択肢となってきている。

 インプレッサWRX STIは、3代目モデルの途中からWRX STIを名乗り、現在ではインプレッサとは別車種に独立。スバルの最高性能モデルとして君臨している。

 が、WRX STIは“インプレッサ時代”の歴代中古車もかなり出色の存在だ。相場は200万円以内が中心となっていて、この価格でさまざまな個体を選択可能。

 200万円以内で買える車としては新車も含めて、ある意味最強の選択肢といえるかもしれない。

 そこで、本稿では2代目、3代目モデルを中心にその最新情報をガイド。年式が進んでいるので、こういったスポーツカーの中古車購入術も合わせて紹介したい。

文:萩原文博
写真:編集部、SUBARU


2代目インプレッサSTIは“涙目”と“鷹目”が中心

2度目のフェイスリフトで登場した「鷹目」のインプレッサ STI(2005年6月改良モデル)

 インプレッサWRXは1992年に初代モデルがデビューしているが、さすがにこのモデルはもう流通台数が少ない。

 そこで、今回は根強い人気を誇る2000年~2007年まで販売された2代目と2007年から2014年まで販売された3代目にフォーカスを当ててみたい。

 まず、2代目から。この世代のモデルは2000年~2002年までの“丸目”、2002年~2005年までの“涙目”、そして2005年~2007年までの“鷹目”と3種類のフロントマスクがあり、それぞれ人気が高くなっているのが特徴だ。

 現在、2代目インプレッサWRXの中古車の流通台数は約225台で、3カ月前は約270台だったので、減少傾向となっている。

 そして、中古車の平均価格の推移を見てみると、3カ月前の時点が約127万円で現在が約130万円と緩やかながら値上がり傾向となっている。

 中古車の流通台数の分布を見てみると、2000年~2002年までの“丸目”は約44台、2002年~2005年までの“涙目”が約91台、そして2005年~2007年までの“鷹目”が約90台という割合になっており、“涙目”と“鷹目”が主流となっている。

 3モデルそれぞれ最も流通台数の多い年式の平均価格の推移を見てみると、“丸目”は3カ月前、今月ともに約94万円で横這い。

 “涙目”は約128万円から約140万円と値上がり、“鷹目”は164万円から153万円へと値落ちとモデルによって値動きが分かれている。

 “丸目”はすでに底値に達していて安定傾向。“涙目”は高額な物件が登場するようになり相場が値上がり傾向。そして、“鷹目”は高額な物件が少なくなり、値落ち傾向となっているのだ。

 同じ世代のモデルであっても2代目インプレッサWRX STIはそれぞれにファンがいて、なかでも2003年にWRCでタイトルを獲得した“涙目”の人気は高いことがデータから読み取れる。

S203など希少コンプリートカーも今が買い時!

いわゆる「涙目」モデルをベースに、限定発売されたS203。最高出力は320ps/6400rpm、最大トルク43.0kgm/4400rpm。新車時価格は460万9500円

 2代目インプレッサWRXの中古車の価格帯は約59.8万~約545万円と幅広くなっている。

 高額車はSTIが手掛けたコンプリートカー、S203、S204をはじめ、走りに磨きを掛けた特別仕様車のWRX スペックC RA-Rなどがズラッと並んでいる。

 最も流通台数が多いグレードは2.0WRX STIの標準車だが、限定555台の「S203」が10台、そして600台限定の「S204」が8台も流通しており、2代目インプレッサWRX STIをベースとしたコンプリートカーが今買い時となっているのだ。

 2005年に1月に発売された「S203」は、エンジン出力が最高出力320psに向上したモデルで、専用のサスペンション、ドライカーボン製シートを採用したモデルで、460万9500円で販売され即完売となったモデル。

 販売開始から14年が経過した現在の価格帯価格が異常に安い「修復歴有り」を除くと約168万~約545万円。走行距離が10万km以下でも約199万円となり、200万円以下の物件が増えてきた。

 一方、S203にヤマハ製のパフォーマンスダンパーを採用し、2006年1月に480万9000円で販売された「S204」。その中古車の価格帯も約198万~約395万円でこちらも200万円を割ってきた。

 スバルの限定車の中でもSシリーズは人気が高く、なかなか値落ちしないのはよく知られているが、ようやく手頃な価格となってきた。

 この年式のスポーツカーの中古車の場合、走行距離が多いからコンディションが悪いということはなく、全オーナーの使い方、そしてメンテンスの頻度がキーポイントとなる。

 しかも、このEJ20型ターボエンジンはタイミングベルトを使用しているので、交換済みかどうかで購入後の出費も変わるので注意したい。

次ページは : 3代目も予算200万円あれば選びたい放題!

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