Aクラスや1シリーズなど欧州車の車名はアルファベットや記号が多いが、国産車はランドクルーザーやヴェゼルといったように個別にしっかりと名前が付いているのはご存知の通り。ホンダの車名を改めてみると「N-BOX」や「シビック」など多くの人気車に「ッ」が使われているのだ。ホンダの車名に隠された意味お教えします!!
文/佐々木 亘 写真/ベストカー編集部
■Newを冠した新しいモノづくりがホンダの代名詞
N-BOXはNシリーズの筆頭格として、多くのユーザーに愛されてきた。
N-BOXの「N」は、ホンダ初の本格量産四輪モデルの「N360」から引き継いだものだ。もう一度原点立ち返り4輪車を造るという思いを表した名前になっている。
さらにNには「New Next Nippon Norimono」の意もある。
N-BOXの新登場時のCMでは、「ニュー、ネクスト、ニッポン、ノリモノ!」というフレーズが出ていたので、これを覚えている人は自動車ファンならずとも多い。ネクスト以降の音数が揃っているので、口に出すのが気持ちいいのだ。
Newを冠するクルマはもう一つ、NSXを忘れてはいけない。車名は「New Sports eXperience」(ホンダHP参照)に由来する。(Xは未知数の意と言われることもある)
NSXといいN-BOXといい、ホンダの「New」は歴史に名を刻む車が多い。次なるNewはいつ登場するのか。次のNも、人気と実力を兼ね備えたクルマになるのだろう。
■クルマのブランディングは名前から始まっている!?!?
ホンダの車名には、完全・完璧的なニュアンスの名前が多くある。
アコードは英語で「調和・一致」の意、インテグラ「完全にする」という意味のIntegrateから作られた造語だ。
FCVのクラリティは、英語で「明快・明晰」を表す。クラリティはわかりやすくはっきりとした、ホンダの環境問題に対する答えだった。
大人気SUVのヴェゼルは、「宝石のカットした小さな面(Bezel)」をもとに、クルマを表すVehicleを掛け合わせた言葉である。
宝石そのものを名前にしたのがジェイド。英語で「翡翠」を意味している。さらにエレメントで「世の中の構成要素」までたどり着いた。
他メーカーに多いラテン語を由来にしたクルマが少ないのはホンダ特有の現象なのだろう。英語がベースにあり、日本人の耳にも馴染みやすい。
■すぐにクルマと名前が一致する!! ホンダの名車を解説!!
ホンダのロングセラー車の多くには、促音が入っている。促音とは「小さいツ」のこと。
フィット、シビック、ステップワゴン、オデッセイ、N-BOX(エヌボックス)など、ホンダのスマッシュヒットモデルは、車名の長短に関わらず促音が入る。
何気なく使っている促音は、名前にリズムを生み出し、力強さを与えてきた。
音節にも注目すると、フィットに近いのがトゥデイ、ロゴ、シティといった2音節。シビック・オデッセイ群はライフ、バモス、アコードといった3音節になる。短い音節でスパッと言い切るのが、ホンダの名車には多い。これはホンダのネーミングセンスとも言えるだろう。
最近はゼットアールブイ(ZR-V)、ホンダイー(Honda e)など、促音が無く音節の多い車名が増えている。
次の新型車にはぜひ促音入りの車名を期待したい。ちょっと元気のないホンダには、歯切れのよい促音がイイ起爆剤になりそうだ
【画像ギャラリー】命名センスが輝く!! ホンダの名車を画像で確認!!(19枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方