次世代大型EVトラック発表のMAN/EVとバイオで攻めるスカニア【IAAトランスポーテーション2022】

スカニア/EVトラックとバイオガスエンジン

スカニア「Rシリーズ」(高床キャブモデル)のバイオディーゼル燃料対応車。21年末発表の新世代DOHCエンジンを搭載するもので、今回発表のオットーサイクル・バイオガスエンジンとは異なる
スカニア「Rシリーズ」(高床キャブモデル)のバイオディーゼル燃料対応車。21年末発表の新世代DOHCエンジンを搭載するもので、今回発表のオットーサイクル・バイオガスエンジンとは異なる

 同じくTRATONグループのスカニアは、屋内外および試乗用に計14台を出品したうち、5台が大型EVトラック、1台が大型EVバス、さらに1台が大型プラグインハイブリッドトラックで、半数が電動車だった。また、新型バイオガス燃料エンジンも発表するなど、独自のカーボンニュートラル路線を示す内容となった。

 メインはやはり大型EVトラックで、初公開のRシリーズ(高床キャブ車)「45R」4×2セミトラクタ、Pシリーズ(標準床キャブ車)「25P」6×24スワップボディキャリア、Lシリーズ(低床キャブ車)「25L」6×24塵芥車、屋外にPシリーズ「25P XT」4×2ダンプを展示した。もう1台はフックリフト(脱着ボディ)を架装した試乗用車である。

初公開されたスカニア「Rシリーズ」4×2セミトラクタの610馬力EVモデル「45R」
初公開されたスカニア「Rシリーズ」4×2セミトラクタの610馬力EVモデル「45R」

 大型EVトラクタは、Rシリーズのほか超高床キャブ車Sシリーズも設定し、出力544ps(400kW)と610ps(450kW)が選択可能。シャシーはセミトラクタとフルトラクタ(単車トラックベース)が選べる。高電圧バッテリーパックを6基搭載するタイプは容量624kWhとなり、連結総重量(GCW)40トンのセミトレーラで航続距離350km、また特に北欧で普及しているGCW64トンのノルディック型フルトレーラ(フルトラクタ+コンバータドーリ+セミトレーラ)で航続距離250kmを確保するという。

 新たに発表されたガスエンジンは、バイオメタノール・ガス燃料を用いることでCO2排出量を90%も削減可能とした内燃エンジンだ。従来のオットーサイクル・12.7リッター直6エンジンを改良したもので、出力は420psまたは460psの高馬力を発生し、かつ液化バイオメタノールガス燃料(LBG)を使用すれば、GCW40トンのセミトレーラでも航続距離1400kmを実現できるとしている。

 なお、MANとスカニアはブースが隣接しているが、前回と異なってTRATON色は出しておらず、グループのVWカミノス・エ・オニブスも出展していない。

【画像ギャラリー】IAA2022に出品されたMANのディーゼル車とEV、スカニアの大型EVバリエーションをチェック!!(8枚)画像ギャラリー

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