ブリザックVRX3といえば、ブリヂストンが誇る最新のスタッドレスタイヤ。ブリザック史上「断トツ」といわれる優れた氷上&雪上性能が話題だが、はたして雪のない道ではどうなのだろう? 意外と見落とされがちなVRX3の舗装路での性能について、腕利きモータージャーナリストが検証してみた!
文:ベストカーWeb編集部/写真:中野幸次、ブリヂストン
【画像ギャラリー】札幌のタクシーの81.6%が装着するというブリザックの最強モデルがこれだ!(17枚)画像ギャラリー■アイスバーンでのブレーキ性能が20%向上!
今回、雪のない舗装路でブリザックVRX3を試したのは、国沢光宏さんと藤島知子さん。実はこのお二人、極寒の北海道でVRX3に試乗し、雪や氷での圧倒的な性能については体験済みだ。
はじめに、その二人の雪上試乗の様子を振り返っておこう。まずは国沢さん。ひと口に雪道といっても多くのバリエーションがあり、アイスバーンと新雪、圧雪ではグリップのためのタイヤの「働き」が異なるという。
「アイスバーンではタイヤのトレッド面を使い、いわば『面』でグリップさせるのに対し、新雪や圧雪ではトレッド面のギザギザを雪に食い込ませるため、ある程度の『硬さ』が求められます。つまり柔らかければいいわけではないというのが最新のスタッドレスの流れといえます」
「VRX3はアイスバーンでのブレーキ性能が、従来のVRX2に比べて20%短くなっています。乗ってみると確かに短く停まれるし、制動時の手ごたえもいいですね」
「ブレーキ性能が20%向上したということは、アイスバーンをまっすぐ走っているときの手ごたえも20%よくなるということです。実際、ハンドルの座りはよくなっている。20%もよくなっていれば、一般の人でも性能向上を体感できると思います」という印象だ。
続いては藤島さん。ブリヂストンのブリザックは、北海道でのタクシーの装着率が高いことが印象的だったという。(※)
「北海道の交差点などの走りは非常に厳しい環境です。夜はカチンカチンに凍るんだけど、日中は融ける。それが繰り返されるうえに、新しい雪が積もったりすると足元がすごく不安定になるんですね」
「そうした中、VRX3はしっかり止まれて、走り出せる。そんな、安心してドライブできるというところが非常に好印象でした」と語った。
【画像ギャラリー】札幌のタクシーの81.6%が装着するというブリザックの最強モデルがこれだ!(17枚)画像ギャラリー■高速道路でのスタビリティもよくなった!
というわけで、北海道でVRX3の走りに魅了された2人。今度は雪のない舗装路でVRX3を試してみようということになった。試乗車に起用したのは、タフな走りと先進性を併せ持つSUV、三菱のアウトランダーPHEVだ。
まずは国沢さんが走り出す。
「スキーが好きだったこともあり、ずっと前からスタッドレスタイヤを履き続けてきましたが、初期のスタッドレスには雪道性能を重視するあまり、舗装路のフィーリングというか手ごたえがよくないものがあった。ところが最近驚くのは、舗装路の性能がよくなってきたことです」
「具体的にはステアリングフィールがよくなった。昔のスタッドレスは、ハンドルのセンター付近の感覚があいまいで、まっすぐ走るのに気を使いました。高速道路を走っていても意外と疲れてしまうということがあったんですね」
「それが今は、技術の発達によってケースの剛性も上がってきたし、トレッド面も昔のように『とにかく柔らかくして食い付かせよう』ということがなくなってきています」
「ブリヂストンのスタッドレスはもう何世代も進化を重ねていて、VRXだけでもすでに3世代目です。アイスバーンでの性能がよくなったと同時に、高速道路でのスタビリティも非常によくなったと感じます。夏タイヤだといわれても分からないほど。そのくらいスタッドレスタイヤは進化したってことなんでしょうね」
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