長年愛車を変えてこなかった人や旧車を乗る人にとっての悩みのタネでもあるヘッドライトの黄ばみ。ただ、近年登場したクルマはどうやら劣化しにくいとか。これ、ただ単純に「新しいから」ってワケでもなさそう!?
文:小鮒 康一/画像:ホンダ、トヨタ、日産、Adobe Stock/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】目が細い方が変色しにくい? 最近のヘッドライトが細目なのはメリットもあった!?(7枚)画像ギャラリークルマも顔が命!? 黄ばみはやはり敵!
クルマの表情をつかさどる大きな要素のひとつとなっているヘッドライト。近年では灯体の小型化などもあってデザインの自由度も高まり、よりシャープなフロントマスクを実現するのも難しいことではなくなってきた。
その一方で、悩ましいのがヘッドライトレンズの劣化だろう。レンズが劣化して黄ばんでしまったり、白っぽく変色してしまうと、ボディがいくらピカピカに仕上げてあってもなんとなく古臭く、ボロく見えてしまう。
また当然ながらヘッドライトレンズが劣化するとヘッドライトバルブの発する光を阻害してしまい、狙った明るさを得られなくなってしまったり、乱反射を起こしてしまったりすることもあり、最悪の場合車検に通らないという時代にも陥ってしまうのである。
最近のクルマは劣化しにくくなっている?
そもそもヘッドライトレンズが劣化してしまうのは、紫外線や熱、そして外部からのキズなどの外的要因によって、ヘッドライトレンズに使用されているポリカーボネートが変質してしまうことが大きな原因となっている。
当然、メーカー側もその弱点を把握しているので、本来はヘッドライトレンズの表面にコーティング層を与えて直接劣化の原因を受けにくくしているのだが、使用期間や使用状況によってこのコーティング層が失われ、ポリカーボネート自体にダメージが発生して残念な状況となってしまうのだ。
そんなヘッドライトレンズ、近年のモデルは劣化している車両が少ないように感じるが、この理由は複数のものが考えられる。
最近のクルマはヘッドライトが黄ばみにくい!?
まずヘッドライトレンズの劣化が目立つのはそもそものレンズのサイズが大きな車種であり、初代ヴィッツや2代目までのフィット、3代目マーチなど、ヘッドライトレンズ自体が大きく、日に当たりやすいモデルだ。
一方、近年のモデルはよりシャープなデザインとなっているだけでなく、ヘッドライトレンズ自体が奥まった場所に備わっているモデルも多く、直射日光の影響を受けにくくなっているということが挙げられるだろう。
そして当然ながらヘッドライトレンズ表面に与えられるコーティング層も進化していることも影響していることは間違いなく、劣化しにくい状況が揃っていると言えるのだ。
ただ最も大きな理由としては、まだ販売からそこまで時間が経過していないということが大きく、もしかするとここから10年、20年と経過していくとそれまでのモデルと同じく劣化していく可能性もゼロではなさそうだ。










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