ヘッドライトが黄ばむ、くもる、白ボケする……最近、そんなクルマをよく見かけませんか? 特に紫外線が強くなる夏場は要注意。クルマの見た目を老けさせるだけでなく、車検にも影響する可能性があるんです。そこで今回は「なぜヘッドライトは黄ばむのか?」「市販のクリーナーでどれだけ改善できるのか?」を徹底解説。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、Adobe Stock(トビラ写真:smuay@Adobe Stock)
【画像ギャラリー】ヘッドライトの黄ばみが起きるのはなぜ? 落とすのは簡単?(6枚)画像ギャラリーなぜ黄ばむ? ヘッドライト劣化のメカニズム
1970〜80年代までのクルマのヘッドライトは、ガラス製が主流でした。ガラスは紫外線に強く、経年劣化しても黄ばみは発生しにくい素材でした。しかし現在主流のヘッドライトカバーは「ポリカーボネート」という樹脂製。軽量かつ耐衝撃性に優れていますが、紫外線に弱いという弱点があります。
新車時にはUVカットのハードコートが施されていますが、年数とともに劣化し、剥がれてしまうとポリカーボネート自体が紫外線で分解されてザラつき、白化・黄ばみが進行します。特に屋外駐車が多い場合、夏場の直射日光で一気に劣化が加速するのです。
また走行中に付着する排気ガスや油分、ワックスの飛沫などが酸化することで、汚れ膜が表面に残り、さらに黄ばみが目立ちやすくなります。
黄ばみは車検NGになることも

見た目の問題だけでなく、ヘッドライトの黄ばみは車検にも影響します。国土交通省近畿運輸局によると、平成10年9月以降に生産された車両では光軸検査がハイビームからロービームに変わったことで、レンズやリフレクターの劣化、黄ばみによって光度不足となり、車検に通らないケースが増えています。
また東京運輸支局に近い民間のテスター屋さんに聞いてみましたが、ロービームの計測によって、車歴が10年以上経った古いクルマは、ヘッドライトの黄ばみが原因で光度が不足して検査に落ちるケースが増えているとのことでした。
とくに車齢10年以上のクルマで、ロービーム光度が足りずに検査落ちする例が多発。受検前のメンテナンスやクリーニングが重要となってきます。
市販クリーナーで黄ばみは落ちる?
軽度のくすみなら100円ショップの重曹やクエン酸である程度落ちますが、しっかり黄ばんでしまったものには専用のクリーナーが有効です。
この製品は、研磨と溶解を組み合わせたダブルアクション方式を採用。マスキング不要で作業ができ、光沢と透明度を回復させるだけでなく、コート剤が6カ月程度再劣化を防いでくれるのがポイントです。さらに撥水層も形成するため、雨や汚れの付着も防ぎます。
●おススメ商品:SOFT99「眼神ヘッドライトリフレッシュ」
発売日:2025年3月1日
内容物:眼神クリーナー(50mL)、眼神コート(10mL)、青スポンジ2個、黄スポンジ2個、不織布2枚、手袋
価格:2178円(SOFT99公式オンラインショップ)
●使用手順(概要)
1:洗車して汚れを除去、水滴を拭き取る
2:青スポンジにクリーナーをつけて磨く
3:水で湿らせた不織布で拭き取り、乾燥
4:黄スポンジでコート剤を塗布(一定方向に一度塗り)
5:24時間以上は濡らさない
自分でやるのが面倒ならプロに任せる手も!
自分でやるのはどうも面倒だという人は、オートバックスやイエローハットなどでもヘッドライト黄ばみ除去サービスを実施中。
・黄ばみ除去のみ:3300円(所要時間約20分)
・除去+コーティング:5500円(所要時間約40分)
※価格は目安。店舗により異なる場合あり
時間や手間をかけたくない方にはプロに頼むのもおススメです。
編集部まとめ
黄ばんだヘッドライトは、愛車の印象を一気に古く見せてしまいます。車齢に関係なく日差しや保管環境で劣化が進むので、「10年経っていないから大丈夫」と油断せず、定期的なメンテナンスが大切です。











コメント
コメントの使い方