昭和から平成初期の自動車メディアには、ほぼ毎回ゼロヨン企画が登場した。ゼロヨン性能すなわち加速力。若者たちは加速力に憧れクルマを選んだ。しかし! それはもはや過去の話。クルマへの悪しき欲望、加速力を捨てる時が来たのだ!!
※本稿は2025年11月のものです
文:清水草一/写真:三菱、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年12月26日号
加速を捨てるとノンターボのデリカミニ4WD(1040kg)への道が開ける!?
加速は、かつて青年がクルマに抱く、最も重要な欲望だった。20世紀の自動車雑誌は、ゼロヨン加速の計測がメイン。極端に言えば、「クルマの価値=ゼロヨン加速」というくらいだった。
しかし今や、加速でクルマを選ぶのは特殊なマニアだけ。現在、乗用車で一番加速が悪い部類に属するのは、軽ハイトワゴンのノンターボ車だが、それが一番売れているカテゴリーでもある。一番遅い部類のクルマでも、特に問題なくクルマの流れに乗れる。
軽ハイトワゴンのなかで、最もパワーウェイトレシオが大きいのは、デリカミニの4WDだ。それでもきつい上り坂を除けば、特にかったるさは感じない。
加速にトコトンこだわるなら……ダッジ チャレンジャー SRT デーモン 170
世界で最も加速のいい市販車はどれか。どこまでを市販車に含めるかが微妙だが、最も速い部類に属するクルマとして、ダッジ チャレンジャー SRT デーモン170がある。
6.2LのV8スーパーチャージャーエンジンは、最高出力1025馬力、ゼロヨン加速は9秒を切る。3300台限定で現地価格は10万ドル弱だった。これは激安!
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