人気のクルマに「よく分かんないけど売れてます」ということはない。売れているのには必ず理由があるはずなのだ。2025年の販売台数を前年の同期と比較し、大きく販売数を伸ばしたクルマの人気の秘密を渡辺陽一郎氏が解き明かす!!
※本稿は2025年12月のものです
文:渡辺陽一郎/写真:スバル、マツダ、三菱、ダイハツ、日産、ホンダ、スズキ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2026年1月26日号
※販売台数は2025年、2024年ともに1〜11月の数字
クルマにもそれぞれの事情アリ!?

前年同期に比べて売れゆきを増やした車種として、まずフォレスターを挙げたい。2025年4月に発表され、燃費に加えて動力性能も優れたストロングハイブリッドを搭載した。安全装備なども進化して、フロントマスクも存在感が強まり、登録台数は39%増えた。
CX-5は現行型の納車開始が2017年なので、すでに8年が経過する。しかも次期型の概要が公表されたのに、登録台数が21%増えた。ちなみに2024年の対前年比は24%減だったから、2025年に入り、次期型が公表されて売れゆきを増やした。
これは「次期型を待たずに現行型を買おう」と判断したユーザーが多かったからだ。現行CX-5では国内販売台数の50~60%をクリーンディーゼルターボが占めるが、次期型はガソリンのマイルドハイブリッドと、2027年に追加されるストロングハイブリッドのみになる。
ディーゼルは実用回転域の駆動力が4.5Lのガソリンエンジン並みに高く、燃料代は同サイズのハイブリッドに相当するほど安いが廃止される。
また現行CX-5の全長は4575mmに収まり、室内が広いわりに運転しやすいが、次期型は115mm伸びて4690mmとなる。後席や荷室は広がるが、運転のしやすさは失われるかもしれない。
さらに現行型なら値引きも30万円以上を引き出せて、2025年10月にはディーゼル専用の特別仕様車としてXDドライブエディションも加えた。複数の条件が重なり、CX-5はモデル末期に販売を増やした。
デリカD:5も前年同期に比べて売れゆきを30%増やした。発売は2007年なので、ランドクルーザー70を除くと、国内で売られる国産乗用車では最長寿だ。
2015年と2020年の月販平均登録台数は930台だったが、2021年から増加傾向に転じ、対前年比を毎年増やした。
近年はSUVの人気が高く、ハリアーやヤリスクロスのような都会派が増えた反動で、ランドクルーザーやジムニーのような悪路向けが人気だ。
デリカD:5の4WDは前輪駆動ベースだが、ミニバンでありながらアウトドア志向が強い。クリーンディーゼルターボの搭載、全長が4800mm以下のミニバンでは最も広い3列目シートなど、唯一無二の特徴も豊富だ。特別仕様車も人気を得て販売を増やした。
ダイハツは認証不正問題で出荷を止めていた。この反動で出荷を再開すると、2025年にはトヨタが扱うOEMも含めて売れゆきを伸ばした。
しかしそこを考えてもライズの約2倍は凄い。ヤリスクロスは時々受注を止めるから、顧客がライズに流れた面もある。
ルーミーも含めて、ダイハツ製のトヨタ車は納期が遅れにくく、販売店の販売力も集中して売れゆきが増えた事情もある。


























コメント
コメントの使い方新型フォレスターはもう少し伸びて欲しかったですが、価格も高いですから奮闘してます。
驚きなのはデリカ。FMCせずに値上げ繰り返していて、この伸び方。三菱へのマイナスイメージが払拭されたのでしょうね。
スズキは日産抜いただけあって各車種売れまくってて、地方都市に行くとトヨタ系とスズキ車で9割って光景をよく目にします。