ピレリの最新スタッドレスタイヤが創業150周年の記念イヤーに登場 ICE ZERO ASIMMETRICO

ピレリの最新スタッドレスタイヤが創業150周年の記念イヤーに登場 ICE ZERO ASIMMETRICO

 6月10日、ピレリジャパンは新開発のスタッドレスタイヤ『ICE ZERO ASIMMETRICO(アイス・ゼロ・アシンメトリコ)』を発表した。

 本年は、1872年1月28日にイタリア、ミラノの地でジョバンニ・バティスタ・ピレリが「G.B.Pirelli&C.」を創業して150周年にあたるメモリアルイヤー。その記念すべき年に、日本市場に向けた専用スタッドレスタイヤを新開発し、日本市場に投入したのだ。

 発表会はピレリ創業150周年記念イベントと合わせて、イタリア大使館で実施された。

アイス・ゼロ・アシンメトリコの発表会は6月10日、東京都港区のイタリア大使館で開催された。庭園ではフェラーリやドカティなど、イタリアを代表する工業製品も展示され、ピレリ創業150周年を祝った
アイス・ゼロ・アシンメトリコの発表会は6月10日、東京都港区のイタリア大使館で開催された。庭園ではフェラーリやドカティなど、イタリアを代表する工業製品も展示され、ピレリ創業150周年を祝った

写真・文/梅木智晴(ベストカー編集委員)

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4年ぶりのフルモデルチェンジで日本のアイス路面にさらにマッチさせる新パターン&最新ゴム採用

 ピレリのスタッドレスタイヤと言えば『アイス・アシンメトリコ』のネーミングで2014年以来日本向けに販売されている。2018年にトレッドパターンはそのまま、トレッドコンパウンドを最新の配合にチューニングした『アイス・アシンメトリコ・プラス』に進化していた。

 今回は4年ぶり、パターンデザインでは8年ぶりのモデルチェンジで、コンパウンドも一新したフルモデルチェンジ。ネーミングも、ピレリのサマータイヤのハイパフォーマンスブランドとして知られる『ZERO』を付加して進化した最新スタッドレスタイヤであることをアピールする。

『アイス・ゼロ・アシンメトリコ』は日本からのフィードバックをもとに中国のR&Dを中心に、本国ミラノの開発拠点も交えてグローバルに開発。特に世界的に見ても特殊で、特にシビアな日本の冬季の積雪路面をターゲットに最適化を狙った開発をしたということで、従来の『アイス・アシンメトリコ・プラス』に対しスノー性能はしっかりと維持しながらアイスブレーキを5%、アイストラクション(発進性能)を12%引き上げた。メイン市場は日本だが、一部同じような冬季路面コンディションとなる中国やカナダなどでも販売されるとのことだ。

アイス性能を大幅に引き上げるとともにスノー、ウエット、ドライ性能もハイバランスさせた

 技術的ポイントとなるのが一新された新トレッドパターン。全体的に溝面積を少なくするとともにセンターリブのスクエアブロックにより接地面積を拡大。これによってアイス路面での接地グリップを高める。また、新3Dサイプと2Dサイプを組み合わせた複雑なブロック構造を新採用。制動時など、トレッド面にGがかかる場面でのブロックの倒れ込みを効果的に抑制。接地面積を確保することでアイス路面でのグリップを高める効果を得る。

 さらにトレッドコンパウンドは、最新素材の配合により低温下での柔軟性をより高め、アイス、スノー、ウエットでの各種路面コンディションでの接地力を引き上げる。

 スタッドレスタイヤはウエット性能が低下する傾向だが、3本のストレートグルーブにより高い排水性を確保。耐ハイドロプレーニング性能を高めている。また、センターリブのジグザググルーブもウエット性能を高める効果を発揮する。ウエット性能は従来品等々をしっかりと確保しているという。

ピレリのスタッドレスタイヤ『アイス・アシンメトリコ』に、スポーツタイヤ伝統の『ゼロ』を組み合わせたネーミング。日本の冬の路面コンディションに合わせて開発された
ピレリのスタッドレスタイヤ『アイス・アシンメトリコ』に、スポーツタイヤ伝統の『ゼロ』を組み合わせたネーミング。日本の冬の路面コンディションに合わせて開発された

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