11月16日13時半にワールドプレミアが行われた新型プリウス。歌舞伎顔と言われた4代目プリウスが登場した時も、独特の進化に大きな衝撃を受けたが、5代目となる新型には、さらに大きな期待をかけても良さそうだ。
50系の出来も良かったが、やはり「プリウスを買うなら新型だよね」!ということで、新旧プリウスの比較を行いながら、新型を買わなきゃ損なポイントをお伝えしていく。
文/佐々木 亘、写真/トヨタ、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】発表会から直送。新型プリウスの取って出しショット!(10枚)画像ギャラリーまさにロー&ワイドを体現!スポーツモデルになったプリウス
プリウス独自のアイコンであるモノフォルムシルエットを引き継ぎながら、第2世代TNGAプラットフォームを採用したプリウス。足元には19インチの大径ホイールが光る。過去のG’sやGRでも最も大きなホイールは18インチまでだった。新型に搭載された19インチは、プリウス史上最大だ。
4代目よりもAピラーが寝かされ、サイドビューはスポーツカーのようにも見えてくる。一言で言うと、滑らかで美しい、そしてスタイリッシュなクルマになった。
新型プリウスのボディサイズの公式な発表はまだない(11月16日14時現在)。筆者の予想サイズは、全長4,600mm×全幅1,780mm×全高1,420mmあたりに収まると見ている。4代目と比較すると全長は15mm程度伸ばされ室内空間の拡大に寄与、全幅は20mm程度拡大、対して全高は50mm程度下がるなど、スポーツモデルにおける進化の象徴「ロー&ワイド」を実現した形だ。
乗降性や居住性などは、実車に乗ってのお楽しみとなるが、本モデルからプリウスは「乗用車」や「セダン」という枠組みを飛び出し、「プリウス」という独自のカテゴリーに生きるクルマになったようである。ワールドプレミアで言われていた「愛車」になったのだろう。
常に未来を考え、未来に提案してきたプリウスの新しいカタチは、これからの自動車ユーザーが求める未来を具現化したものになっているはず。新型プリウスを選べば、クルマの未来が手に入るのだ。
パワートレインは2種類! 全グレードでE-fourを選べる意味は大きい
プリウスパワートレインは、歴代1種類だけが通例。3代目・4代目では1.8Lエンジンに時代に合わせてブラッシュアップしたハイブリッドシステムを搭載し、先進性と安心感を両立してきた。
新型でもプリウスお馴染みの1.8Lエンジンは健在だ。このエンジンで必要十分ではあるのだが、足やシャシーの良くなった4代目では「もう少しパワーがあってもいいな」と感じることも多かった。
こうした希望を知っていたのか、新型には1.8Lエンジンに加えて、2.0Lのダイナミックフォースエンジンを追加する。従来比1.6倍となる144kW(193PS)のシステム最高出力は、スポーティに生まれ変わったプリウスに相応しいだろう。
両エンジンにはノア・ヴォクシーに搭載された第5世代トヨタハイブリッドシステム(THS)を組み合わせ、燃費とパワーの両立に成功したようだ。
日本の税制上では、排気量が1.8Lでも2.0Lでも自動車税の金額は変わらない。どうせならパワフルなプリウスで、ストレスのない走りを体感するべきだと思う。
PHEVにはトヨタ初採用の2.0Lプラグインハイブリッドシステムを搭載(従来までは1.8L)。排気量は大きくなったが燃費性能は犠牲にせず、従来型同等である。システム最高出力は164kW(223PS)を発揮し、僅か6.7秒で時速100㎞に到達するスペックだ。PHEVのEV走行距離は従来型の60㎞から50%以上向上させている。
また、AWD(E-four)の選択肢がPHEV以外の全グレードに広がったのもいい知らせだろう。
先代ではエントリーモデルのEにはE-fourの設定が無く、AWDを選ぶにはグレードを一つ上げなければならなかった。降雪地域の法人ユーザーなどには、ベースグレードからE-fourを選択できるのはありがたい。雪に弱いというイメージが今でも残るプリウスだからこそ、駆動方式の選択肢が広がったのは好印象である。
クラウンクロスオーバーの前例もあるが、ハイブリッドの2.0L、駆動方式はE-fourが非常に良い動きをしてくれそうだ。
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