東京モーターショー2019にてお披露目、翌2020年2月に発売されたホンダ フィット。発売初期こそ大きな注目を浴びたものの、ライバルの躍進によりイマイチ目立たない存在となってしまった。
今回実施されたホンダ フィットの改良は、内外装のブラッシュアップから満を持してのスポーツグレード・RSの2代目・3代目以来の復活(ちなみに現行型は4代目)まで、かなり気合の入った内容となっている。一体どんな箇所が変更されたのか? そして走り好き待望のRSは何が違うのか?
●ホンダ フィット マイナーチェンジのポイント
・新グレード「RS」を追加。まずはe:HEVから発売。ガソリン車は11月10日発売
・ガソリンエンジンを1.3Lから1.5Lに変更
・e:HEVの駆動モーターを14psプラスの123psへパワーアップ
・フロントマスクの造形を変更
・NESSを廃止
※本稿は2022年10月のものです
文/ベストカー編集部、写真/ホンダ
初出:『ベストカー』2022年11月26日号
■フィットに走りの「RS」追加!!
2020年2月にデビューした4代目フィット。
広々とした室内の使い勝手や、肩ひじ張らないソフトだけれどしっかりとした乗り味など、“ベストバランスコンパクト”と呼ぶにふさわしいクルマなんだけど、イマイチ、爆発的ヒット!! という感じではないのが、もどかしく感じていたのでありました。
起爆剤……? というわけではないのだろうが、10月6日のマイナーチェンジを機に、クルマ好きなら“おおおっ!”と反応してしまう『RS』が新たに設定されたのだ。
タイプRのようなガチガチなサーキットスペシャルではないのが『RS』。
とはいえ、モータースポーツでのフィードバックが生かされたシャシーチューニングはシャキッとした乗り味で、他グレードとは一線を画するというから試乗が楽しみ。
専用グリル、前後バンパー、サイドシルガーニッシュなどで表情を引き締めてRSらしさを演出。全長はバンパー形状の違いにより100mm長くなっている。
パワートレーンは他グレードとの違いはなく、まずはe:HEVからの発売(1.5Lガソリンエンジン車は11月10日発売予定)となるのだが、スポーツモードを備えた専用ドライブモードスイッチに加え、アクセルオフ時の減速度をパドルスイッチで4段階に設定できるセレクターを装備する。これ、全モデルに備えてほしい便利装備だ。
そして、RSだけでなく全モデル、e:HEVは駆動用モーターが14psパワーアップした123psとなったのもトピック。
また、従来は1.3Lだったコンベンショナルなガソリンエンジンが1.5L(118ps/14.5kgm)に変更され、1.3Lは廃止となった。
トルクに余裕があり、ゆとりの走りと、実走行燃費の向上が期待できる。
エクステリアはアッパーグリルの位置が高くなり、シュッとした顔つきとなった印象だ。
『NESS』グレードが廃止となったが、BASIC、HOME、LUXE、さらにCROSSTARなどのグレード体系に変更はない。
RSはFFのみの設定だが、他グレードにはe:HEV、1.5LガソリンモデルともにFFと4WDが設定される。4WDはe:HEVも後輪の駆動はメカニカル式だ。
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