かつてアルトやミラ、ミニカなどの軽のエントリーモデルにはバンが存在していた。そのなかで異彩を放っていたのが7代目ミニカで、通常4人乗りのところ1人乗り仕様をラインアップ!! エアコンレスというのも特徴だけど、そんなの薄れるほどの衝撃!! この割り切りスゴくない!?!?!?
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■バン人気再燃!? 今や豪華版も当たり前だが……超割り切り仕様がミニカに!!!!
軽自動車と言えば言わずと知れた日本独自の規格であり、限られた排気量のエンジンと限られたボディサイズという制約がある代わりに税制面などで優遇がなされており、日常のアシからビジネスの相棒まで幅広いユーザーに愛されているものだ。
そんな軽自動車、近年では軽貨物運送業の需要の高まりやレジャーユースとして使い勝手が良いため、バンモデルの人気が高まっているのだが、そんなバンモデルの中でもかなり割り切った1台が存在していたのだ。
そのモデルは1993年9月に登場した7代目ミニカ。最近は新車ラインナップから消えてしまったが、少し前までは軽のエントリーモデルには乗用モデルのほかに4ナンバー登録となる商用モデルが存在しており、アルトやミラ、そして今回紹介するミニカにもバンモデルが存在していたのだ。
この商用軽セダンは基本的にフロントシートをメインに使用することを念頭に開発されており、リアシートは折りたたんで荷室として使うことを前提としている。
そのためリアシートはかなりミニマムかつ背もたれもほぼ直角になっており、ほぼ人が座ることを考えていないと言っても過言ではない仕様となっていた。
7代目ミニカにも多分に漏れず商用モデルが存在しており、中には最初からリアシートが備わらない2シーター仕様も存在していたのだが、それをも上回る“1シーター”が存在していたのである。
■MTのみのエアコンなし!! もしや積載性さほど上がらずか!?!?
この1シーター仕様は7代目ミニカの中でも最安値のモデルとなっており、AT仕様もなく快適装備はほとんどなし!! パワーステアリングやパワーウインドウはもちろんのこと、エアコンも非装着(ただしディーラーオプションで装着可だったようだ)となっていた。
そして助手席部分は当然ながらシートが備わらないワケだが、シートを格納したN-VANのように荷室から完全にフラットになっている……というようなことはなく、本当に助手席がないだけ。
そのためシート下に走っているコの字型のフレームもそのままで、荷室部分からの段差もそのままとなっており、積載性がどのくらい向上していたのかは疑問が残る。
価格も2シーター仕様の5.2万円安とそこまで安くなかったこともあってほとんど売れなかったようで、早々に姿を消してしまった。
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