世界中で大ヒットを飛ばしたプレミアムSUVの元祖、レンジローバーのコンパクトモデル「イヴォーク」が8年ぶりのフルモデルチェンジを果たし、2019年6月より日本でも受注を開始した。
大戦後の1948年に発表された「ランドローバーシリーズ」に端を発する英国の自動車ブランド「ランドローバー」。そのランドローバーが2011年から販売し世界中でヒットを飛ばした最小モデルSUVが「レンジローバー・イヴォーク」だ。
今回のフルモデルチェンジで2代目となるこの「元祖SUV」について、自動車ジャーナリスト石川真禧照氏が試乗の様子を届けてくれた。
※本稿は2019年7月のものです
文:石川真禧照/写真:平野 陽
初出:『ベストカー』 2019年8月26日号
■プラットフォーム刷新で走りもプレミアム感も進化
2010年に誕生、日本では2012年3月から発売されたイヴォークは、約8年間で80万台以上を販売し、210以上の国際的な賞を獲得したラグジュアリーコンパクトSUVのヒットモデル。
そのイヴォークがフルチェンジし、発売された。新型は先代と同じくクーペスタイル。リアに向かって上昇するウエストラインが特徴。
ボディサイズは若干大きくなったが、特にホイールベースが20mm長くなったことで、後席の居住性とリアの荷室スペースが広くなり、実用性が向上した。
スタイリングはキープコンセプトだが新旧を並べてみるとフロント部分が大きく見え、立派。
レンジローバーシリーズのエントリーモデルにふさわしい容姿だ。
ちなみに「ランドローバー」と「レンジローバー」の関係だが、ランドローバーは社名でもある。レンジローバーは同社の高級ブランド車名だ。
新型は電動化に対応するために新しいプラットフォームを採用。99%新設計のボディになった。
パワーユニットは2Lガソリンターボ&ディーゼルターボ。
ディーゼルは1機種だがガソリンは3機種あり、ひとつはマイルドハイブリッドで、ジャガーランドローバー初の搭載だ。
装備ではフロントバンパー直下の様子が見える「クリアサイトグランドビュー」が便利。地下駐車場から路上に出る時の視界が確保できるのだ。
人工知能アルゴリズムを駆使し、シートポジションや温度設定などを運転者の好みや行動パターンに合わせる設定もサポートしてくれる。
さらに渡河水深は60cmに向上している。
試乗したのは2Lガソリンターボとマイルドハイブリッド。どちらも運転のしやすさと、室内のクオリティの高さが印象に残った。
ベストバイのパワーユニットは、間もなく登録される2Lディーゼルターボに試乗してから結論を出すことにしたい。
■レンジローバーイヴォーク 2Lディーゼルターボ 価格
D180……523万円
S D180……591万円
SE D180……667万円
R-DYNAMIC S D180……642万円
R-DYNAMIC SE D180……700万円
FIRST EDITION D180……821万円
■2Lガソリンターボ 価格
P200P200……461万円
S P200……528万円
SE P200……605万円
SE P250……646万円
R-DYNAMIC S P250……602万円
R-DYNAMIC SE P250……679万円
R-DYNAMIC HSE P250……747万円
FIRST EDITION P250……799万円
R-DYNAMIC S P300 MHEV……656万円
R-DYNAMIC SE P300 MHEV……733万円
R-DYNAMIC HSE P300 MHEV……801万円
■レンジローバー イヴォーク R-DYNAMIC HSE(P300)
・全長×全幅×全高:4380×1905×1650mm
・ホイールベース:2680mm
・車両重量:1950kg
・エンジン:直4 DOHCガソリンターボ
・排気量:1995cc
・最高出力:300ps/5500-6000rpm
・最大トルク:40.8kgm/2000-4500rpm
・トランスミッション:9速AT
・駆動方式:4WD
・WLTCモード燃費:—km/L
・価格:801万円
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