2代目パジェロ!?  いや、違うぞ! アジアを駆け抜けた三菱 フリーカを知っているか!?

2代目パジェロ!?  いや、違うぞ! アジアを駆け抜けた三菱 フリーカを知っているか!?

 日本メーカーでありながら、海外専売車を用意するというのは珍しくないが、中にはニセモノ感の強い既視感のあるデザインを纏った日本人からしてみると謎な車両も少なくない。今回ご紹介する三菱フリーカもそんな不可思議なスタイルを持った車両であり、このモデルはアジア新興国向けにリリースされていたものだ。

文:小鮒 康一/写真:三菱、ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】日本じゃほぼ見ない!? アジアをまたにかけた激レア三菱車(7枚)画像ギャラリー

本家(?)の部品を流用して作られたフリーカ

台湾ではフリーカ、フィリピンではアドベンチャー、インドネシアではクダの名で愛された
台湾ではフリーカ、フィリピンではアドベンチャー、インドネシアではクダの名で愛された

 1997年に台湾で販売を開始したフリーカは、その後、フィリピンやインドネシア、中国、台湾、南アフリカ、ベトナムなど幅広い国と地域で販売されたMPVモデルで、仕向地に応じて一般的な2列シートの5人乗り仕様から荷室に向かい合わせのシートを備えた10人乗り仕様まで用意。

 さらに台湾向けには後部を荷台としたピックアップトラックモデルも存在していたのである。

 そんなフリーカ(地域によって車名が変わるが今回はフリーカで統一する)は、その写真を見れば一目瞭然であるが、同社を代表するSUVであるパジェロ(2代目)に非常に近しいルックスをしており、ラダーフレーム式のシャシーであることも同一だった。

 しかしコストを抑えるためか4輪駆動モデルは設定されず、後輪駆動モデルのみのラインナップとなっていたほか、エンジンも最も小さなものは1.6Lのガソリンエンジンという仕様となっていた(そのほか2Lガソリンや2.5Lディーゼルも設定)。

 そんなフリーカがパジェロ似のスタイルとなっていたのは理由があり、こちらもコストを抑えるために、2代目パジェロの部品の多くが流用されており、ドアなどはパジェロのものがそのまま使用されていたのである。

マイナーチェンジ以後は別顔に

パジェロ顔からは離れたがマイチェン後もこれはこれでカッコイイ!
パジェロ顔からは離れたがマイチェン後もこれはこれでカッコイイ!

 ただフリーカは仕向地によっては2018年ごろまで販売されていたロングセラーモデルということもあり、2代目パジェロ似だったのは初期型のみで、1度目の改良ではBMWのキドニーグリル風のメッキグリルを備えてややシャープなヘッドライトとなり、2度目のフェイスリフトでは当時のブーレイ顔に採用された形状のフロントグリルに改め、丸みを帯びたヘッドライトとしたことで初代カングーの後期型のような顔つきとなっている。

 またリアも当初は2代目パジェロと同じく低い位置にあったテールランプが、改良後は高い位置に縦型のテールランプが備わるようになっており、後ろからの見た目がタウンエースノア/ライトエースノアに近いものとなるほどの大改良がなされるなど、それなりに力を入れていたことを窺い知ることができたのだった。

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

JMS2025に出なかった大物たちの行方は?最新の注目車対決10番勝負『ベストカー12.26号発売!』

JMS2025に出なかった大物たちの行方は?最新の注目車対決10番勝負『ベストカー12.26号発売!』

ベストカー12.26号 価格590円 (税込み)  あの「ジャパンモビリティショー2025…