■知っておきたいタイヤの知識アレコレ
注意したいのは、装着しているタイヤと違うサイズのスタッドレスタイヤをつける場合です。
スタッドレスタイヤは、インチアップするメリットがあまりないので、同サイズの履き替えかインチダウンが多いと思います。サマータイヤにオプションの大径サイズを装着しているけれど、スタッドレスタイヤは純正サイズを選ぶ場合などです。
純正サイズは、そのタイヤの指定空気圧にすればOKです。クルマのドアやドアのボディ側に指定空気圧を示したシールが貼られています。
ちなみにタイヤサイズの意味ですが、タイヤサイズが205/60R16 92Ⅴの場合、タイヤの幅(トレッド)が205mm、偏平率≒タイヤの厚みが205mmの60%。Rはラジアルタイヤであることを示しており、16は組み合わせるホイールの径が16インチということです。
そして92というのがそのタイヤが受け持てる荷重指数。そのうしろのVが速度記号で、そのタイヤが許容する最高速度を示しています。Vは240km/hです。ちなみに、サマータイヤの場合、速度記号はS(180㎞/h)、H(210㎞/h)、V(240㎞/h)、W(270㎞/h)、Y(300㎞/h)といった表記のものが多いと思います。
スタッドレスタイヤとサマータイヤの違いは、スタッドレスタイヤは速度レンジが一般的なタイヤよりも低く設定されているということです。超高速で走ることを想定して作られていないからです。ですから速度記号は自分が装着しているサマータイヤと違っていても問題ありません。
■気を付けたいタイヤの規格による空気圧の違い
それからもうひとつ。タイヤが大径化したことで注意が必要になってきたのがレインフォースド(RFD)タイヤやエクストラロード(XL)タイヤです。
RFD、XLタイヤ(以下XL)は、呼び方は違いますが同じものです。タイヤ内部の構造を強化することでスタンダード規格のタイヤと比べ同じサイズでも高い負荷能力を備えているのが特徴です。
例えば、スタンダードの215/45R17 87Wに対して、XLは215/45R17 91Wとなります。タイヤが17、18、19と大径化し、これに伴ってタイヤの偏平率が45,40、35と高くなっていくと、インチアップしたときにロードインデックスが不足するケースが出てきます。XL規格はこれに対応したものです。
XLは欧州タイヤ規格であるETORTOのXL規格に沿って作られたものです。日本のJATMA規格の空気圧充填範囲が180~240kPa(一部サイズは~250kPa)であるのに対して、ETORTOのスタンダード規格は170~250kPa、XL規格は200~290kPaになっています。
負荷能力は、タイヤの持つロードインデックス(荷重指数)と充填する空気量で決まります。例に挙げたスタンダードタイヤの215/45R17 87Wを、XLの215/45R17 91Wに履き替える場合、スタンダードタイヤの指定空気圧が230kPaなら、スタンダードタイヤの負荷能力を満たす場合XLは240kPa充填する必要があります。
これはタイヤメーカーのHPに、ETORTO規格の対応表があるので参照するのが手っ取り早い方法です。 ちょっと面倒な気がするかもしれませんが、タイヤサイズによっては純正サイズにスタンダード規格とETORTOのXL規格が混在することがあります。またスタッドレスタイヤにXL規格の設定しかない場合があるので、その際は空気圧の設定を調整する必要があります。
コメント
コメントの使い方結局ノーマルサイズよりインチダウンした時の空気圧はどうすればいいのでしょうか。私もRX-8の純正が19インチのところスタッドレスを18インチにしてあるので、そこをご教示いただければありがたく存じます。