歌手はもちろん、スーパーGTなどのチーム監督としても長年活躍している近藤真彦監督。さらに2023年から、スーパーフォーミュラを主催する日本レースプロモーションの会長に就任した。そんな近藤監督がモータースポーツに関して主催者側とファン、双方に抱く思いとは!?
※本稿は2024年1月のものです
文/近藤真彦、写真/ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年2月10日号
■モータースポーツとファンの関係
お正月ですね!! 2024年もよろしくお願いします。いよいよ還暦ですが、元気いっぱいでいきますよ。ここ最近さ、食べ物のハナシが続いたじゃない? だから今回はモータースポーツのお話もしていきたいと思います。
2023年からスーパーフォーミュラを主催する日本レースプロモーション(JRP)の会長に就任したんです。
すでにご存知の人も多いと思いますが、スーパーフォーミュラが少しずつ変わっていっている実感はファンの皆さんはありますか?
僕はスーパーフォーミュラはアジアで一番のフォーミュラシリーズになってほしいし、そのためにできることはとことんやっていこうと思っています。
まずお客さんのこと。いろいろな意見があるけど、まずはファンファーストというのは絶対だよ。
だけどね、ここが難しいんだけど、日本のモータースポーツファンというのは、ずっとGT選手権やフォーミュラニッポンから応援してきてくれた人が圧倒的に多いよね。
それはありがたいんだけど、あまりにも我々のサイドがファンの皆さんの話を受け入れて来すぎたのかなと。言葉が正しくないかもだけど、ちょっと甘やかし過ぎたのかなって個人的には思うのよ。
GTもSFも来ていただけるお客さんがいることは非常にありがたいのだけど、どうしても「あのイベントはなぜ今回やらないんだ」「駐車場どんだけ待たせるんだ」って声ばかり拾ってきちゃったんだ。
当時ずっとF1のレポートでヨーロッパに行っていたけど、そういうクレームというのは意識して探したんだけど聞かなかった。駐車場で並んでスタートに間に合わなかったら、来年は早く家を出ようという意識になるのよ。
でも日本にはそれをすべて会場や運営の責任にする風潮もあったのは事実なの。そしてそういう声に「申し訳ございません」で応えてきちゃったしね。
もちろん改善すべきことは徹底的にやっていくけど、ファンの皆さんにもシリーズに寄り添ってほしい。
分散して来場してもらえるようにインフォメーションを流すなど工夫はしていくつもりだけど、どうしてもそこから先はファンの皆さんにかかっている部分があるよね。
従来のファンの皆さんも大切にして、ファンファーストをしていくしかないのかなと思う。
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