全国のレギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油価格はいまいくら?
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2019年末に勃発したアメリカとイランによる軍事衝突の懸念による不安から原油価格が高騰している。それにともなってガソリン価格も高騰を続けている。
日本エネルギー経済研究所石油情報センターが発表した2019年12月23日時点の全国平均は、レギュラーガソリンで1リットルあたり前週より0.9円高い148.8円。10月下旬から8週連続の値上がりで、約半年ぶりの高値水準になった。
ガソリン価格の値上がりが続くのは、原油価格が上がっているためで、OPECとロシアなどが協調減産の強化で合意したほか、米中通商協議の部分合意が発表。さらに世界経済の減速懸念が和らぎ、アメリカとイランによる軍事衝突の懸念から、原油価格が上昇している。
2019年1月以降も原油の調達コスト増で週末以降も値上がりが見込まれており、レギュラーガソリン価格が150円台前半まで上がる可能性がある。
■元売り各社のハイオクガソリンの違い
レギュラーガソリンは日本国内では元売り各社が各社共通の規格品として販売している。輸送コストの削減や在庫管理のために、各社のタンクローリーでの輸送を融通し合えるように、成分に違いがないよう精製して作られている。
各社が性能面で独自に主張するのは清浄性の高さだ。エンジンに優しいことで燃費やフィーリングに好影響を与える「説明」を加えているので、いくつか例を挙げてみる(順不同)。なお、「清浄性能」はエンジン内の吸排気バルブ周りなどの汚れの従来製品からの低減率などを示す。
■Shell V-Power(昭和シェル石油)
清浄性能/燃費:非公表。ハイオクガソリンとしてピューラがあるうえに用意されたプレミアムハイオク製品。エンジンの洗浄/保護性能を謳うセリフとして「かのスクーデリア・フェラーリもその性能の改善効果を評価し、Shell
V-Powerを選択しているのです」とは、インパクト強し!
昭和シェル石油が他社のようにオクタン価の具体的な数値を公表しないのは「(他社との)情報開示の考え方の違いでしょう」(同社広報)という回答が帰ってきた。ちなみに出光興産と昭和シェル石油は経営統合されるので、数値が昭和シェル製品でも明らかになるかもしれない……。
■エネオス・ヴィーゴ(JXTGエナジー)
清浄性能:吸気バルブの汚れを86%減(2004年調べとデータが旧い)、燃費:最大3%向上(摩擦調整剤未添加のハイオクとの比較)、加速性能:最大5%向上、出力:最大15%向上。具体的な数値を列記していることが特徴。
『環境ハイオク「ENEOSヴィーゴ」は、「国内最先端の清浄性能」、「日本でいち早くサルファー・フリー(註:ガソリンや軽油に含まれている硫黄分を取り除き、10ppm以下にまで低減)の保証」を実現した環境対応ハイオクガソリンです』と技術的な自信が覗く。
「社内試験では排出ガス中の規制排出ガス成分(一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物)が最大10~30%低減しました」と排ガスのクリーンさを主張する。
■出光スーパーゼアス(出光興産)
清浄性能:吸気バルブの汚れをレギュラーガソリンに比べ64%減、燃費:レギュラーガソリン対比:最大2.7%向上。
■スーパーマグナム(コスモ石油)
清浄性能:レギュラーガソリンに比べて最大約5倍、エンジン内の不純物付着率を80%もダウン。燃費:レギュラーガソリンに比べて最大2.8%も向上。