山本寛斎氏。デヴィッド・ボウイやマイケル・ジャクソンの衣装もデザインした世界的デザイナーださる7月21日、76歳で亡くなられた山本寛斎氏。世界的ファッションデザイナーとして活躍した寛斎氏がトータルコーディネイトを手掛けたスズキ車が存在した1998年6月発売のジムニーKANSAIは、3代目ジムニーの最上級グレード「XC」をベースに内外装のコーディネートを行ったボディサイドにはエンジン仕様と山本寛斎プロデュースを示すミリタリー調ステッカーを装着し、リアにはボディ同色のKANSAIロゴ入りのスペアタイヤケースが用意された本革巻きステアリングやホワイトメーター、カーボン調インストルメントパネルなどに、寛斎らしさが遺憾なく発揮されていたKeiの特別仕様車「Kei up to you KANSAI」は2001年11月、Keiの一部改良に合わせて設定されたおとなしいイメージの強いKeiを当時人気のあったアメリカンカスタム調に仕立てた。たった5点の外観パーツの変更だけで立派なカスタムカーへと変貌させていたステアリングやシフトレバーの操作系とシートやドアトリムでカラーコーディネートされていた。デニム調シートのステッチなど、各所に使われる差し色がスタイリッシュだ本革巻きのステアリングとATシフトレバーが奢られた。ステアリングはブラックとブルーのコンビ仕様となり、デニム調のシートとドアトリムとのコーディネートが行われていた第3弾かつ最後のKANSAIモデルとなったSUVの2代目「エスクード」に設定された特別仕様車「KANSAI」車格を考慮したのか、KANSAIシリーズの中では最もシックなコーディネートかつ高級感を意識して仕上げられているエクステリアは控えめで、装飾は限定的だ。オプションとして用意された存在感タップリのKANSAIロゴ入りのスペアタイヤボックスステアリングやATシフトノブ、トランスファレバーを本革巻き仕様とし、上質感を演出。色もシートと同色をコーディネートエスクードはライトブラウンとグレーのコンビシートとブラウンの上質なファブリック仕様で、上級車のグランドエスクードには、同じ組み合わせの本革シートが奢られたインテリアには寛斎氏がデザインした専用シート表皮とドアトリムクロスを採用。ステアリングやATシフトノブはもちろん、インパネやセンターコンソール、さらにフロアマットにも専用品が標準装着されているベストカーの取材で気を利かせてポーズをとってくれる寛斎氏。世界のKANSAIの素顔は意外とお茶目なのだ。感謝の言葉と共に、今はただ冥福を祈りたい