新車購入の際、「意中のクルマに○万円追加すれば、同メーカーのひとクラス上のモデルが買える」となった時はおおいに悩む。ここではトヨタ ランドクルーザー250とランドクルーザー300を走り&実用性、コスパの両面から比較し、お悩み解決のお手伝いをさせていただく。
※本稿は2024年10月のものです
文:片岡英明(走り&実用性)、渡辺陽一郎(コスパ)/写真:トヨタ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年11月26日号
※諸元中のTはターボ、TTはツインターボ、DTはディーゼルターボ、Mはモーターの略称です
■ランクル250を買うならランクル300が買える!(価格差:−10万円)
●走りや実用性の違いは?
ランドクルーザー250と兄貴分のランクル300は、どちらもGA-Fプラットフォームを採用し、悪路だけでなくオンロードの走行性能も大きく向上させている。どちらもGXの5人乗り仕様はボトムグレードだ。だが、いくつか装備は端折られているものの買い得感と満足度は高い。
大きく違うのはパワーユニットで、ランクル300は上質なV型6気筒のガソリンターボ、ランクル250は2.8Lの直4ディーゼルターボを搭載する。300系はATも10速だ。
高速道路など、オンロードでの上質な乗り味を重視するならランクル300がいい。悠々とした余裕の走りを満喫できる。
経済性とアウトドアユースの機動性にこだわるなら、持てる実力を引き出しやすいランクル250がおすすめだ。
★走り&実用性……パワーユニットは300が圧倒的優位に立つ。経済性を求めるなら250もあり
●コスパの違いは?
250GXのエンジンは直列4気筒2.8Lクリーンディーゼルターボで、300GXはV型6気筒3.5Lガソリンツインターボだ。両車の価格は同程度だが、エンジンのコストは300GXが大幅に高い。
装備では、盗難防止装置、フロントフォグランプ、サイドステップは、300GXはオプション設定だが250GXは標準装着した。運転支援のレーントレーシングアシスト、ワイパーの雨滴感知機能などは、300GXには設定されないが250GXは標準装着する。TFTディスプレイのサイズも250GXが大きい。
その一方でディスプレイオーディオは、250GXは8インチだが300GXは9インチだ。これらを差し引きすると、250GXの装備は300GXに比べて18万円ほど充実する。装備の違いがこの程度なら、V6ツインターボを搭載して風格の伴うボディを備えた300GXのほうが買い得だ。
★コスパ……装備は250GXのほうがお得感があるが、パワーユニットの差で300が魅力的
●結論……同じ価格帯で比べると、車格の違いが如実に出る。機動性を求めるなら250か
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