【ガガガッってなんの音?】ワイパーから異音が鳴ったときに注意すること

【ガガガッってなんの音?】ワイパーから異音が鳴ったときに注意すること

 「ガガガッ」「ゴゴゴッ」――ワイパーを動かすと、ワイパーが、引っ掛かったような動きをしながら、こんな音を出すことがある。

 「ワイパーのビビり音」ともいわれるものだが、ワイパーを動かすたびにガガガッとなるので、運転中に気が散るし、不快だし、何よりもしっかりと水をふき取ってくれない。

 「ワイパーゴムの劣化かな?」と思いがちだが、このワイパーのビビり音の原因は、実はそれだけではないのだ。

文:吉川賢一、写真:池之平昌信、諸星陽一、ベストカー編集部


ビビり音の主な原因とは?

 ワイパーのビビり音の主な原因としては、次の4つが考えられる。

1.ワイパーゴムの劣化や汚れ

 ビビり音が鳴るようになったら、まずはワイパーゴムをチェックしよう。

 ゴムは紫外線や経年劣化により、徐々に硬くなってしまう。その硬くなったワイパーゴムが、フロントガラスの上を滑らずに引っかかってしまうことで音が鳴ることがある。

 ワイパーゴムが切れていたり、割れが見られたり、弾力がなくなっていたら、ゴムの劣化が原因だ。

 この場合、ワイパーゴムを交換することで対応できるが、できればワイパーブレードごと交換することをお勧めする。

ゴム部分だけではなくワイパーブレード本体の交換がオススメ<br>セルフでも出来るし、カー用品店等で交換依頼(工賃有料)も可能
ゴム部分だけではなくワイパーブレード本体の交換がオススメ
セルフでも出来るし、カー用品店等で交換依頼(工賃有料)も可能

 ブレードの劣化によってもビビり音が起きること、また、慣れていない方が自分で交換する場合は、そのほうが簡単で確実だからだ。

 一般的に、ワイパーゴムの寿命はおおよそ1年、とされているが、使用環境によって大きく変わってくるものであるため、一概に言えるものではない。

 ゴムの劣化は、定期的に手入れをすることで遅らせることができる。定期的に拭いて汚れを落としておくことで、ゴムの寿命が延びて、ビビり音防止になる。

2.ワイパーゴムの押しつけ圧の異常

 実はこの原因が一番多いとも言われている。ワイパーの押しつけ圧が強かったり、均等になっていないために、ワイパーゴムが引っ掛かり、ビビり音がしてしまっているのだ。

 これは、ワイパーアームが、経年変化などによって曲がってしまうことで起こることで、ワイパーゴムとフロントガラスとの接触角度が90度からずれてしまっているために、均一にゴムに圧力がかからず、ビビり音が発生してしまっているのだ。

ワイパーワームが劣化するので交換が必要<br>アームの湾曲を修理する際はカー用品店にお願いしたほうが無難。
ワイパーワームが劣化するので交換が必要
アームの湾曲を修理する際はカー用品店にお願いしたほうが無難。

 この場合、ワイパーアームごと交換することでも対応できるが、アームの湾曲を修正することでも対応可能だ。

 アームの湾曲の修正は、自分でやることも可能だが、できれば専門店に依頼したほうが、失敗がないだろう。

3.ウインドウガラスの汚れ

 ビビり音の原因となるものは、ワイパーだけではない。ウインドウガラスのほうに原因がある場合もある。

フロントガラスの汚れによって摩擦が大きくなることもある
フロントガラスの汚れによって摩擦が大きくなることもある

 例えば、大気中にあるほこりや黄砂などの異物が、ワイパーゴムとフロントガラスの間に挟まっていたり、ボディのワックス等の油分が油膜としてフロントガラスに付着すると、ビビり音が発生することがある。

 油膜や汚れによって、摩擦が大きくなり隙間ができることで音が鳴るわけだ。もしフロントガラスが乾いた状態で音が出る場合には、これらが原因だ。

 また、撥水コート剤の厚みにムラがあり、表面がデコボコしてしまっている場合にも、音が鳴ってしまう。この場合、まず市販のガラスクリーナーで洗浄してみよう。

 それでも油膜が取れないなら、油膜取りの専用クリーナーを使うことをお勧めする。撥水コート剤のムラが原因と考えられる場合は、いったん落としてムラの無いように塗り直すことが必要だ。

窓についた油膜を専用クリーナーで綺麗にしよう
窓についた油膜を専用クリーナーで綺麗にしよう

4.撥水コートに合っていないワイパーゴムの使用

 撥水コートをウインドウガラスに行うと、雨の水滴が気持ちよく撥水されて視界も良好になるのだが、水分が除去されてしまうために、ワイパーゴムがフロントガラスに引っかかりやすくなる。

 音が鳴る原因となってしまうほか、ワイパーによる摩擦によってコーティングの被膜も剥がれやすくなる。この場合、撥水コート対応のブレード・ゴムに交換する必要がある。

 グラファイト(炭素微粒子)ゴムは、水分が少なくてもスムーズにワイパーが動くように炭素がコーティングされており、ガラスとの摩擦抵抗を小さくすることで、滑らかな動きとなり、コーティング被膜の保護にもなる。

 ほかにも、撥水成分を含んだ撥水ワイパーを使う方法もある。撥水ワイパーは、シリコンなどの撥水成分をコーティングしたワイパーであるため、フロントガラスをワイパーが往復するたびにコーティングして効果を発揮してくれる。

次ページは : まとめ

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