施行前にきいてみた!! 法律のプロから見た自転車の青切符制への評価

施行前にきいてみた!! 法律のプロから見た自転車の青切符制への評価

 2026年4月1日から、自転車での交通違反に青切符制度が導入される。ベストカーでは、自転車やクルマを運転する立場から青切符制度を見てきたが、法律のプロはどう見ているのだろうか? 弁護士の永岡孝裕氏にお話を伺った。

※本稿は2025年11月のものです
文:永岡孝裕/写真:ベストカー編集部、AdobeStock(トップ画像=Halfpoint@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2025年12月10日号

【画像ギャラリー】法律のプロはこう見た!! 自転車への青切符制導入で生じるメリットとデメリット(6枚)画像ギャラリー

弁護士は自転車への青切符制導入をどう見る?

青切符制では取り締まりの明確な基準が必要。あいまいだと不公平感が出てしまう
青切符制では取り締まりの明確な基準が必要。あいまいだと不公平感が出てしまう

 これまで自転車の交通違反に対しては、刑事手続に直結する赤切符対応しかなかったため、軽微な違反であっても前科が付くなど、警察・自転車利用者双方にとって過剰な面がありました。

 悪質な場合には刑事裁判に移行する例もありましたが、非常に重大・悪質な違反や人身事故(特に被害者に後遺障害を残すような結果を招いた場合)に限られていました。

 2026年4月1日施行の道路交通法改正で、自転車にも、いわゆる青切符制度が導入されます。

 クルマと同様に反則金を任意で納付すれば刑事手続を免れるという、実務上の中間的解決を可能とする仕組みが設けられることにより、違反抑止効果と迅速・適正な処理の両立が期待できます。その意味では、警察、自転車利用者の両者にとって評価できるかと思います。

 しかし、クルマの運転者は免許取得が条件ですので交通ルールを習っていますが、自転車は免許不要で交通ルールを充分に知らない運転者も多く、現場警察官による裁量や曖昧な基準が恣意的に運用されるという危惧があります。

 例えば、やむを得ず歩道を走行する場合、自転車ルールブックには「安全な速度」という表現がありますが、道路の交通状況や時間帯、乗っている自転車の性能等によって「安全な速度」がどのくらいかは大きく変動し得ます。

 明確な基準がないと、同じ違反行為なのに警察官によって処分が異なるという事態が発生することが想定でき、自転車利用者間の不公平感を生むと思います。

 また、現場警察官が高齢者や学生など法的知識の浅い層に対して「サインしなければ裁判になるよ」等と申し向け、不当な圧力を掛けてサインを強いる事態も想定できます。そのため、取締りの透明性確保やルールの周知など、運用段階での丁寧な配慮が求められると思います。(永岡孝裕)

●永岡孝裕……弁護士。一橋大学を卒業後中央大学法学科大学院修了。現在は日本弁護士連合会、第二東京弁護士会、刑事弁護フォーラム、外国人ローヤリングネットワーク、日本プロ野球選手会公認選手代理人等に所属。事務所は東京都新宿区左門町の永岡法律事務所。

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

ベストカーアワード決定!新車SCOOP 30モデル全部教えます!!『ベストカー2.10号発売!』

ベストカーアワード決定!新車SCOOP 30モデル全部教えます!!『ベストカー2.10号発売!』

ベストカー2.10号 価格590円 (税込み)  新年あけましておめでとうございます!2026年最初…