ボルボが最も小さいBEVトラックをローンチ! 「ボルボFLエレクトリック」に車両総重量14トンの新バージョン

ボルボが最も小さいBEVトラックをローンチ! 「ボルボFLエレクトリック」に車両総重量14トンの新バージョン

 ボルボ・トラックスは中型BEVトラック「FLエレクトリック」のGVW14トンのモデルを発表した。同社のBEVラインナップの中で最も小さい車両となり、BEVトラックで欧州トップシェアを誇るボルボのエントリーモデルという位置づけだ。

 バッテリー搭載数などはカスタマイズ可能で、必要な分だけ搭載することで生産性を最大化できるという。GVW14トンのFLエレクトリックは2026年後半に製造を開始する予定で、ここに搭載する新型バッテリーは他のモデルでも利用可能になるそうだ。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/AB Volvo

ボルボで一番小さいBEVトラックが誕生

ボルボが最も小さいBEVトラックをローンチ! 「ボルボFLエレクトリック」に車両総重量14トンの新バージョン
FLエレクトリックは都市部の輸送などに最適な中型BEVトラックだ

 スウェーデンの大手商用車メーカー、ボルボ・トラックスは2025年12月9日、バッテリーEV(BEV)中型トラック「ボルボFLエレクトリック」に車両総重量(GVW)14トンのモデルを設定したことを発表した。都市部での輸送に最適なモデルになるという。

 「FL」はボルボが初めて純電動バージョンを設定したモデルレンジの一つで、これまでに16/18トン級のBEVが導入されている。GVW14トンのFLエレクトリックは、ボルボのBEVトラックラインナップで最も小さなトラックとなる。

 コンパクトな寸法により窮屈な都市部の交通においてもドアツードアの配送を可能にしており、電動のドライブラインは騒音を最小限に抑えるとともに排気ガスを出さない。

 BEVトラックのオファーを拡大しているボルボは、既に多くの輸送セグメントをカバーしており、欧州のトラックメーカーの中でもシェアはトップだ。新たに導入したGVW14トンのFLエレクトリックは、積載量と搭載するバッテリー容量などから同社のBEVトラックのエントリーモデルとなることが期待される。

 ボルボ・トラックスのプロダクトマネージメント責任者であるヤン・ヘルムグレン氏は次のように話している。

「排気ガスを出さないこのトラックは都心で活躍する働き者です。私たちはお客様それぞれの事業に適したBEVトラックを提供します。積載量と収益性という観点からは、(過剰なバッテリーの搭載を避けて)必要な分だけのバッテリー容量を選択することで生産性を最大化することができます」。

 FLエレクトリックの新バージョンはホイールベース、アクスル構成、バッテリー構成などを複数用意しており、ニーズに合わせてカスタマイズ可能となっている。また、バッテリーはその形状と配置によりフレームの上物となるボディ側の架装と干渉しないように設計され、車幅は最小で2.4メートルまで縮小できるので(架装による)より機敏な動きが可能だ。

 なお、新型バッテリーはFLエレクトリックのGVW16/18トンモデルや、同最大26トンの「ボルボFEエレクトリック」など、他のモデルでも利用可能になるという。

 FLおよびFEの電動バージョンは欧州では2019年に市場に投入されており、他に中東、アフリカ、アジア、オーストラリアなどでも販売を開始している。ボルボは現在8種類のBEVトラックを生産しており、累計の販売台数は5000台を超える。

 GVW14トンのFLエレクトリックは2026年後半に製造を開始する予定だ。ちなみにボルボと同グループのルノー・トラックスも先月、GVW14トン(欧州市場向け)/12トン(フランス市場向け)の中型BEVトラック「Eテック D」を発表している。

ボルボFLエレクトリック(GVW14トン)の諸元
バッテリーによる航続距離:約200km
(航続距離は積載量、運転スタイル、環境、その他の要因で変化する)
利用可能なバッテリー容量:145kWh
電動モーター出力:180kW(約240hp)
地上クリアランス:240mm
ホイールベース:3800~6500mm
20~80%充電に要する時間:1.28時間
(充電時間はバッテリーユニット8個の場合)

【画像ギャラリー】GVW14トンモデルが設定された「ボルボFLエレクトリック」中型BEVトラック(3枚)画像ギャラリー

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